▼庭で取れたザクロの話
ある日、帰宅すると家族分のケーキが冷蔵庫に入ってた。
聞くところによると、知り合いの生け花の先生が我が家の庭にあるザクロの枝を発表会の作品に使ったお礼らしく……。
「剪定はおろか、全く管理してなかった庭の枝がケーキになった、だと……!?」と藁しべ長者気分な一家(まぁケーキは美味しくいただいたけど)。
かの先生曰く「この枝の曲がり具合とか、実のなり方がね、本当に素敵で!」らしく……、素人からしたら「そうなんだ〜……」という感じでして。
なんというか本当にただの枝だったから、生け花の世界はわからない……。
でも、作品自体は本当に綺麗だったよ! 生け花って凄いね!
それで本題なんだけど、先生が我が家のザクロの枝を使って作った作品の写真を見せてくださったとき初めて、我が家ではザクロの木に実がなっていたことに気づいたわけで。
木自体が庭の端にあったし、窓からも見にくい位置だったから誰もまさか実がなってるなんて思わなかったのね。
私「え、ザクロなってたの?」
母「そうみたいだね」
私「食べたい」
母「え」
私「食べたい」
母「さ、探してきたら?(もう無いと思うけど……)」
そういえば私ザクロめっちゃ好きやったねん……。
というわけで小雨の中ザクロ取りに向かう私。
うおおおお寒い! 結構寒い!
なんかもう冬じゃね? 冬じゃん! とか思いながら柿の木やブルーベリーの木の間を縫ってザクロの側まで行くと。
_人人人人人人人人_
> 1つだけあった <
 ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
※画像はキッチンで撮影
やったー!とテンション上がりまくりで千切って、家の中に走って帰った。
そのザクロを見て父。
父「それまだ熟れてないよ」
マ ジ か。
そういえばザクロって大抵裂けてるよな、と気付き、項垂れる私。
母「まぁ、とりあえず割ってみなさい」
私「え、食べれるかなぁ」
母「そのときはそのときよ」
なんとまぁ。
まぁどうしようもないので包丁で割って(切って)みる。
あれ、なんかいい感じじゃない?
父も少し驚きの様子。
というわけで父と二人で食べてみた。
父「すっぱ。やっぱりまだ熟れてないな(四分の一だけ食べる)」
私「んうまぁぁぁい(*゚∀゚)Oミo うっま、何これヤバイわ!(四分の三食べた)」
うん、美味しかったよ(父は嫌そうだったけど……)。
確かに熟れてなかったけど、まぁまぁな酸味でかなり満足。
そういえば、私ザクロといえばギリシャ神話なんですけど、どうですかね。
ギリシャ神話において冥王・ハー
デースにつれ攫われたペルセポネー
は6つのザクロを口にしたことで、
6か月間を冥界で過すこととなり、
母・デーメーテールはその期間嘆
き悲しむことで冬となり、穀物が
全く育たなかったが、ペルセポネー
が戻ると花が咲き、木々には実が
ついたという。このため、多産と
豊穣の象徴とされている。
−−ザクロ Wikipediaより
うーん、懐かしい。
昔少女漫画で読んだギリシャ神話を思い出した。
ご存知の通り、ザクロって切ると神秘的な造りしてるし、神話にはよく出てくるよね。
最後は余談だけど、とりあえずザクロがうっかり庭で取れたお話でーした。
……ザクロやっぱり美味しいね!
あの見た目も素敵だし、身体にも良いし、なにより好きだからまた食べたいけどスーパーとかであまり売ってないんでどうしたものか……。
また来年ザクロがなるのを待つしかないのか!?
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