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stardust

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Prince of Tennis
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私の王様は何時まで経っても仕方のない人(跡リョ)

「喜べ。リョーマ」

 額にかかっていた髪を払い、満足そうな笑みを浮かべる恋人を前にリョーマは、甚だ呆れるしかなかった。

「何これ?」
「猫好きのお前のために猫を用意した!」

 眉を寄せたリョーマには気づかず、彼の恋人である跡部が自信ありげに指差したのは、ドッグランならぬキャットランに詰め込まれた10匹程度の猫、猫、猫。白だったり斑だったり三毛だったり。ロングコートだったりショーとヘアーだったりその種類は様々だ。
 確かにリョーマはそのクールな風貌に反して、かなりの猫好きだ。好きなものは、テニスとファンタと猫といっても過言ではない。しかし、いくらリョーマが猫好きであるからと言ってもこれは流石に呆れ返ってしまう。けれどもリョーマは、普段の横暴な恋人が彼に示す極端な愛情表現には呆れてはいたが、険悪に扱うことはなかった。少し感覚のずれた人だが、彼とてリョーマを困らせるためにこのようなことをしているわけではない。逆にリョーマに喜んで欲しいがためにの行動だ。
 それが解っているからこそリョーマは小さく溜め息を漏らし、恋人の好きなようにさせていた。今もキャットランを見つめるリョーマの瞳をキラキラした目で見つめている。テニスコートではあんなにも強く輝くアイスグレーが、蕩けきった愛に光っているのを見たリョーマは、不覚にも僅かに胸を高鳴らせた。

「好きなように遊べ!」

 命令口調の癖に、キャットランへとリョーマをエスコートする手つきは何よりも優雅で優しかった。その自分よりも大きな、けれども繊細な手の温もりにリョーマは愛しさを感じずにはいられない。この、世間とズレてて、俺様で、我儘で、横暴で。でも、優雅で、自信に溢れ、リョーマにだけは誰よりも優しい、この王様が誰よりも愛しかった。
 クイッと跡部の手を引く。突然立ち止まったリョーマに、不思議そうに振り返った跡部の頬に素早く口づけたリョーマは、悪戯を成功させた子供みたいな顔をして笑う。

「オレはアンタがいれば、それだけで嬉しいんだけど?」

 数秒後、珍しく顔を真っ赤にした跡部を指差して、リョーマは一人キャットランの中へと飛び込んだ。



私の様は何時まで経っても仕方のない人
(でもそんなアンタが好きなんです)
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After word(あとがき)
メモログ。リョ跡…?違います!跡リョなんです(汗)あまりにも男前リョーマくんが好き過ぎて、攻め陣が偽物っぽくなるのはなぜだろうか…。跡部様は突拍子もないことをしでかすと思います。山のように茶碗蒸しを用意させてみたり、世界各地のファンタを集めてみたり。で、その度に「そんなの別にいらないから。アンタがいれば」とか言っちゃうリョーマくんっていう、もうお前攻めでいいんじゃない?ってくらい男前なリョーマくんを書きたいです。でも跡リョだと言いはる。
2012/06/28
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