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Prince of Tennis Short story 世界で誰よりも眩しい綺羅星(千リョ) リョーマくんはオレには勿体無いほど素晴らしい人だ。大好きなテニスには惜しみない努力をして、そして結果も残している。きっと将来はプロのテニスプレイヤーなんかにもなったりして。自分の好きなことを仕事に出来る人間なんて本当一握りだから、彼のその実力は確かに天才と呼べるものかもしれないけれど、それ以上に彼の毎日の努力がリョーマくんの実力の正体だとオレは思っている。 性格は確かにちょっと生意気だけど、その外見に似合わずとても男前で誰よりも頼りになる。クールだけどすごく優しくて、でも不器用だからよく誤解されがち。昼寝が好きでよく食べて、牛乳よりもファンタばかり飲んでは乾くんによく怒られている。そんなところも可愛くてすごく愛しい。今までにオレが接してきた誰よりも綺麗な心を持った人。それがリョーマくんだとオレは思っている。 それに反してオレはダメダメで。テニスも好きだけど面倒臭いからさぼることも沢山あって。そのせいで今年は片足を怪我した桃城くんに負けちゃうところをリョーマくんに見られるなんてかっこ悪いことをしちゃった。リョーマくんと出会う前までは女の子とも沢山遊んでて、彼を好きになった時にはそんな良くない噂が開かれに伝わって頭を悩ませたこともたくさんあった。 彼は色んな人から愛されていて、青学の先輩からも、他校生からもいつも言い寄られている。あの跡部くんとか幸村くんとかまでリョーマくんに執着しているのを見た時はとても驚かされた。それでも、毎日アタックしていたら、リョーマくんは半場諦めた様子でオレにその心を独占させてくれる権利をくれたんだ。 「へへ」 「何…?清純…。気持ち悪いよ」 暖かい風が窓からそよそよ吹いていくる。真っ白いカーテンが揺れて、その近くに置かれたベッドの上で隣で寝そべるリョーマの髪に顔を埋めてオレは笑みを浮かべた。ちょっと眠そうに目を細めたリョーマくんは突然笑いだしたオレに顔を顰めて悪態をついているけれど、そんな彼も愛しくて、もうダメだなって思ってしまう。 リョーマくんは今でも色んな人から言い寄られていて、そのたびにオレは声を上げて「リョーマくんはオレのだ」って胸をはってそう言いたいけど、どうしても自分自身のダメさ加減にそう言えなくなってしまう。自信に溢れる跡部くんや幸村くんたちの前で霞んでしまう自分が悔しくてたまらない。けれど、そうくよくよするオレに気がついているのか、いないのか、リョーマくんは彼らの前で恥ずかしげもなく言うんだ。「オレは清純以外は興味ないから」オレはその度に泣きたくなるほど愛しい気持ちが胸を支配して死んでしまうんじゃないのかって思う。 「幸せだなって思って」 「突然何…?」 ▼After word(あとがき) ヘタレな千石×男前リョーマくん。基本的に黒キヨを書くことが多いので珍しく白キヨです。白キヨはリョーマくんが好きすぎて常に泣いちゃってると思う。それでリョーマくんはそんなキヨを呆れながらも可愛いなとか思っちゃてるつまりラブラブカップルなわけですよ。 |
2012/05/18 ▲ |