夢の中の君に送る

『俺がもっと強くなって帰ってき…』



最近よく見る赤紫髪の少年の夢
夢の中で必死に語りかけてくる彼は
こちらを向いてなにか必死に叫んでいる。


私はいつも最後まで彼の言葉を聞くことができず目を覚ます。




「涼!涼!」
「んっ…」
「うなされてたみたいだけど大丈夫?」
「ゆうちゃん…」
「また赤紫髪の少年の夢?」
「うん…」



ここ2,3週間同じような夢を繰り返す。
観客席から大きなプールを眺め一生懸命に誰かを応援している。
あれは幼い頃の私だろうか。

そして切り替わる。水…水…水…

4人で一つのコースをつないで泳ぐ。4人目で小さな私らしき少女は
泳ぎ切りガッツポーズ。2つトロフィー…7人の少年少女と
笑いながら写真をとっている。

そして必死に叫ぶ赤紫髪の少年。



「何かの暗示かなー。ここまでずっとおんなじ夢を繰り返すと
気になって仕方がないよ。」
「あんたの失った記憶の鍵になる人かもね。」
「全然分かんないよー」
「まぁ、気になるかもしれないけど…今日は今から部活あるんだから
さっさとほら準備する。」
「あぁ、もうわかったよ。もー。」「拗ねない拗ねない。終わったらアイスおごってあげるから?ね?」
「約束なんだからねー」
「はいはい。」



これは彼と彼女が再会する 少し前にお話


夢の中の君に送る



大きくなった彼は今もどこかで
元気に過ごしているのだろうか





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凛出てきてないwwww

次あたりからちらほら出てきます…




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