電車めも。
軌跡中心に。



 軌跡 ♂ノエ×♀ワジ

性転換もの
捏造甚だしいです
二人とも誰おまです

よろしければ追記からどうぞ



 軌跡 ワジ→ノエ

 フライパンを揺らす肩を、掴んでみようと思ったのは初めてだった。
「わっ、なに、ワジくん?」
 案の定驚いた彼女は、跳ね上がった肩を下ろせないでいる。くすぐったがって首を縮めるたび、温もりが近づく。敏感なのは鎖骨か首元か耳か。覚えておいて得があるのかは分からないが。
「……細いね。割に」
「えっうそ」
「ほんと」
「うぅん、鍛えないとなぁ」
「女の子なのに?」
「軍人ですから」
 その前に女の子なんだけどな、という言葉は飲み込んだ。彼女がその事に関して、地雷と期待とを併せ持っていることは知っていた。今見たいのは怒りではない。抑えた笑いでもない。
 もう一度見たいのはあの、悔しさに溢れた横顔とその震える肩だ。


(corolla)


対ギリアスのおっさんでノエルに惚れちゃったみたいなワジ




 軌跡 ティオエリ

 性別を忘れることは、どうも出来そうにない。
「わかりますか」
 わからないでしょう不可解でしょう。今わたしが貴女の髪を手にとって、そして。
「何をする気でいるのか……エリィさん、顔に出過ぎですわたし相手に、心臓の音くらい隠せなくてどうするんです」
 全て聞こえるの。聞くの。押し込められた不快を探るように。まだ大丈夫だと言うのならば、わたしはその結び目を解くことを躊躇わない。


(黒猫のアンドロメダ)


需要ないシリーズ6。
一回も見たことないので。




 ホリミヤ 宮堀

 どれだけあければ満足するのだろう、と思う。どれだけ彫れば満たされるのだろう、と思う。
「……宮村、また増やしたわね」
「あはは、なんか気づいたら……ごめんね?」
「別にっ」
 謝ってもらわなくてもそれは、自傷行為、なのだし。白い肌に這う影。呪っているみたいだ。ぴと、とそれに手を当てる。筋肉の少ない温かい身体。
「堀さん、くすぐったいよ」
 ……そうか。自傷行為か。
 欠けさせるばかりで、満ちるはずがないのに。


(三日月ランナー)


お願いだからはやく結婚してください




 軌跡 ワジノエ

 星を見上げることが多くなった。
 そうすると確率的に、流星を見ることも多くなった。
「あ、流れ星だよワジ君!」
 そうするとなぜだか、彼女と立ち並ぶことが増えた。甚だ疑問ながら。視線はくいと引かれた袖から、彼女の肩、横顔、そしてようやく空へと昇る。クロスベルからいくらか離れたこの村では、それこそ落ちてきそうなほどの星が煌めいている。都市以外では珍しくもない星空。
 流れ星なんてものは見つけたと思った時には通り過ぎてしまっているもので、もちろん彼女が見た流星はすでに闇の中だった。いつか、と思う。
「この星空が当たり前でなくなる日が来るかもしれないね」
 今日は新月だった。辺りは暗く、見通しが悪く、だからこそ星はより輝いて見えた。闇に慣れた目が彼女の動きを捉える。紅茶色の、闇だった。
「……星が、全部落ちてきちゃうかもしれないってこと? ありえないよ」
 ふは、と息がもれる。だから君はなんで僕のツボを著しく刺激するのか。そうだろうね。星が落ちるなんてあり得ないよ。そうなんだよね。いつだって変わるのは人間の方だ。


(爆ぜた一番星は僕に願い事をした)







 オリジナル 腹黒優等生と臆病っ子

「ああ鬱陶しいね。押し付けがましいんだ」
 不意に隣の席の彼が言った。わたしのことだろうか。そうだろうな。こちらを見てはいないけど、きっとそうに決まってる。
「君じゃないよ。僕の祖父母のこと」
 視線を向けるのも億劫そうに彼はわたしを見た。震えていた指が治まる。よかった。よかった。最悪と最低の場合まで考えた。
 わたしは思い浮かべる。おじいちゃんおばあちゃん。年に数回会うだけなのに、わたしをこれ以上ないくらい愛してくれる人たち。
「は、帰りたくないな」
「……かわいそう、じゃない?」
 はっとしてわたしは口元を押さえる。何言ってるんだろう、でも。やっぱり。
 彼は笑った。文字どおり嘲笑った。
「君、祖父母と一年でも一緒に過ごしたことないんだね」
 震えた。
「感覚の違いは生きていた時代が違うからお年寄りだから。愛情をうざがるなんて、好意を無下にするなんて。心の狭い人間だ、大目に見て労るべきだ。――こんな言葉が言えるのは、まぁ大体が君みたいに祖父母の良いところしか見たことの無い人間か、よっぽどの善良な人間かだと思うよ。知っているんだよ僕らは。祖父母が想像もつかないほどの苦労をしてきて、その反動で僕らのことを過ぎる程に可愛がってしまうのも。例えば男尊女卑みたいな価値観の違いも。わかった上で、どうにもならないことがあるんだ。……人それぞれが本質ではあるけれどもね」
 最早目は隠しきれない程に潤んでいて、ただただわたしはこの熱に耐えていた。もう遅いのもわかってるよ。どうにもならないこともわかったよ。でもね、わたしほんとはね、
「まぁそういう訳なんだ。君みたいな子とは、目も合わせたくないよ」

 あなたのこと、好きだったのに。


(オートドールズオペレッタ)


ストレス発散に。




 軌跡 ヨナ+ロイド

 身体の上に柔らかい何かが乗っかってきた。感覚から生き物だろうかと思っていたのだが、どうも違う。ずんずんと睡魔に引き摺り込まれようとしていた意識を急速に引き上げられて、すこぶる不愉快だった。見えたのは毛布とそれを掴む手。跳ね起きるとそいつは「うわっ」と声を上げて後ずさる。
「……何してんだよ」
「悪いヨナ、起こしちゃったな」
「だから何してんだよって」
 ソファで横になっている内にうたた寝でもしていたようだった。頭を掻きつつ背もたれに体重を預ける。余った首が天井を向いた。ああだりぃ。ちゃんと寝たのは確か三日前だし。気にする程でもない。
「……ヨナ、声が掠れてる。風邪でも引いたんじゃ――」
 ああもううるさい。ここに来た用事も忘れたようにあれよこれよと世話を焼くそいつに、文句を言うのすら面倒だ。――ぼんやりとだが、自分がこうして無視を決め込んでいる理由とあの毛布の意味は、どこかしら似通っているように思う。


(人間の65%は身勝手で出来ています)


なんでかヨナの声聞いたら愛が溢れだした謎






「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -