遅刻魔と風紀委員長





「旭、いい加減起きないと遅刻するわよ」




1階から、お母さんの声が聞こえてくる。
枕の横にある時計を掴んで、時間の確認をする

6時、30分



まだまだ、余裕の時間のはず




『えぇ…?まだ、6時30分じゃ………












って、止まってるし!!!』




嘘だぁ!
だって、昨日の夜は動いて…

めんどくさい!!




『おかーさん、今何時!?』

「もう8時すぎてる」

『え………』



自分自身で、顔の血の気が引いていくのがわかる




やばい

やばすぎる




『また遅刻ぅぅぅ!!!』




口にパンを銜えて
用意は去ることながら、身だしなみすら整っていない、姿



これが、女の子なんて思っていいのだろうか




『いきなり電池切れるってどうゆうこと!?』




今日は、運が悪い!!遅刻は毎日してるけどね!!




ハァハァしながら、やっと学校が見えた。

部活をしてないツケは、こうゆう時に回ってくる。
少し走っただけで、息は上がるし足はガクガクするし。


なんて、一通り説明が終わったとき





校門のところに、ほかの風紀委員たちとは風貌も体格もずいぶんと違う、一人の男が立っているのが見えた。



今日はずいぶんと運が悪いらしい




「君、何回遅刻すれば気がすむわけ?」

『!!!』




全校生徒誰もが知ってる最強の


雲雀恭也に捕まる、なんて




「噂は聞いてるよ。このところ、毎日遅刻してやって来る奴がいる、って」

『は、はは…』




もう笑うしかない
きっと、"咬み殺す"という名の制裁(横暴)で殴り倒される。
女の子でも、容赦はないようです。実際、タバコを吸っていた3年生の女の子を"咬み殺した"らしい




「君はここで─…」




き、きたっ!!
咬み殺されるっっ


目を瞑って、次の瞬間自分に降りかかるであろう痛みを待つ










けど、こない
予想してた痛みどころかほんの少しの痛みもない

目を開けてみると、そこには、愛用のトンファーを学生服にしまう雲雀さん




「咬み殺そうとおもったけど、やめた」

『、へ?』




思わず拍子抜けして、変な声が漏れた。


どうゆうこと?
助かった?なんて、思ったのもつかの間




雲雀さんは、笑顔(多分)で言った。




「咬み殺すだけじゃ、その腐った性根は直せそうにないからね。ちょうど書類の仕事溜まってるし、雑用として使ってあげるよ」

『つかって あ、げる?』




それは…つまりその─…




『あたしが雑用なんてするんですか!?しかも、腐った根性って!!』

「…なに。文句でも、あるの?僕は本当のこと言っただけなんだけど」




ありません




「ねぇ。あるの?」

『ありません!!だからトンファーしまって!』






遅刻魔と風紀委員

(今日から、たーっぷり働いてもらうよ?)
(ええっ!!)
(文句ある?)
(喜んで働かせていただきます、はい!!)












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