大人しいとなんだか寂しいです 1/5



「チャオ〜みんな!」

勢いに任せゆきは扉を開ける。

少し遅れて部屋の四方からチャオとバラバラに返事が帰ってきた。


ソファーに座っているのは、ミスタとジョルノ。

相変わらずミスタはピストルズ達に囲まれて、銃を磨いている。

ピストルズ達は美味しそうにチョコレートを頬張っている。うん、可愛い。


ジョルノは足を組み、背もたれに寄りかかりながら新聞を読んでいるようだ。

背もたれに寄りかかっているのに、上品に見えるのはジョルノが纏っているそのオーラのせいなのだろう。


フーゴとナランチャはお勉強時間みたいで、きっと先程始めたばかりなのだろう。

今のところは静かに勤しんでいた。


そしてアバッキオはというと、目を閉じて腕を組みヘッドフォンで音楽を楽しんでいた。

ナランチャとは違ってアバッキオは静かに音楽を楽しむから、ゆきは好きだった。


ぐるりと部屋を見渡したが、1人足りない。


奥にある寝室へと足を運ぶ。

ガチャリとドアを開けて首だけを部屋に入れ、中を覗き見る。
そこに人がいる気配は感じられなかった。


首をかしげてドアを閉めた。

今日は休みか?と頭に浮かんだが、思い返すと今は忙しい時期なのでそれはないはずだと気付く。


ゆきの様子に気付いたアバッキオが、イヤホンを首に下ろして声をかける。

 

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