くっつかないでください移ります変態が 1/7
眩しい程の太陽が照りつける今日。
ブチャラティチームは、全員で"お出かけ"するのであった。
事の発端は、ナランチャの一言。
「こないだ俺、雑誌で読んだんだけどよォ〜!仲のいい会社ってのは"社員旅行"ってーのがあるらしいぜ???」
「社員旅行???なにそれ!楽しそう!!」
ナランチャの言葉に、反応するゆき。
「だろだろ??ゆきもそう思うよなぁ??」
ニヤリと笑ってゆきを見るナランチャ。
「何を言っているんだナランチャ。俺達はギャングなんだぜ?社員じゃあないんだ!」
堅苦しいブチャラティは、ダメだと言うようにナランチャを咎める。
「何よブチャラティったら!頭の硬い男は嫌いっ!!!!」
「そーだそーだ!頭の硬い男はダメなんだぜブチャラティ!!!」
ゆきに嫌いと言われたブチャラティは、相当心にぶすりと刺さったのか、固まってしまった。
「おいおいおいッ!!!!大変だ!!!ブチャラティが石になっちまってる!!!」
先程まで雑誌を読んでいたミスタが焦りだす。
が、直ぐに何かを思いついたようでゆきの方を見た。
「…ゆきっ!!!社員旅行連れていってくれる男はどう思う!!???」
ミスタは願うようにゆきに尋ねる。
「そうねぇ…素敵な男性だと思うわ!惚れちゃうかも。」
ブチャラティはゆきの言葉に耳をピクッと動かす。
ミスタはもう一度ゆきに問う。
「ゆきは社員旅行に連れて行ってくれる男がすきなんだな!!!??」
「そうねぇ…社員旅行連れて行ってくれる男は大好きねぇ。」
ブチャラティの耳がまた、ピクピクピクと動く。
もう一度!と、ミスタは尋ねる。
「社員旅行連れて行ってくれる男と付き合いたいよなァ!!????」
「そうねぇ…そんな男がいるなら考えてやってもいいかもねぇ。」
「仕方ないな…ゆき。このブチャラティが、社員旅行に連れて行ってやろうじゃあないか!!!!!」
ビシッとゆきを指さしブチャラティは言った。
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