Call me! 1/5
パッショーネにて。
いつもの平和なソファーの上で、今日も二人は幸せそうにのんびり寛いでいた。
「ねーねーミスタ?」
「おー?」
「ミスタの手貸して?」
「あ?手?・・・んなもん幾らでも貸してやるぜ。ほら。」
そう言ってミスタはゆきへと右手を差し出した。
ゆきは嬉しそうにはにかみ、自らの右手をミスタの上へぴたりと重ねる。
「わ、やっぱりミスタの手って大きいね。・・・ゴツゴツしてて、男らしいっていうか・・・」
「そーかそーか!どうしたゆきチャン。惚れ直したかァ?」
ミスタは嬉しそうにゆきの方へと向き合い、得意げに鼻の下をこすって言った。
「うんっ!ていうか、惚れ直すっていうよりも・・・もう、惚れ直す必要が無いくらい惚れてるよ?」
その瞬間、ミスタの心にズキュンと恋の銃弾が放たれた。
「(可愛いかよォ・・・ッ!!!)」
今度は鼻の下にあった手がおでこへと移動し、ほんのり赤くなったその顔を隠す。
そんなラブラブな雰囲気の二人の元へ、一人目の訪問者が現れる。
「すいませんミスタ、ゆき。二人の時間を邪魔してしまって。」
その声にゆきとミスタは振り返る。
「あっ!!ジョルノ!なになに?なんか用事?」
ミスタは突然現れたジョルノのせいで幸せだった気分が一転、もやもやとした気分の晴れない気分になった。
更に笑顔でジョルノの話を楽しそうに聞くもんだから、ミスタは面白くなかった。
「("ジョルノ"・・・なァ・・・。)」
しばらくジョルノとゆきは話し込んでおり、それを黙って見つめるミスタ。
どうやらジョルノの聞きたかったことは解決したようで、手を振りながらさっそうと嵐のように去って行った。
ミスタは大きなため息を吐き、隣に座るゆきの肩に手を置き抱き寄せる。
「わっ、どうしたのミスタ・・・」
「いや、なんでもねーけどよォ・・・」
何かを言いたげにもごもごしているミスタに、声をかけようとゆきが口を開こうとしたとき。