はい、あーん 1/4
ジョルノ・ジョバァーナ。
イギリス人と日本人の間に生まれたハーフで、眉目秀麗。
冷静、そして理知的であり、ゆきの通うハイスクールでもその見た目と大人っぽい性格から、圧倒的な人気があった。
そんなゆきもジョルノの魅力に惹かれ、魅了された1人でもある。
そしてある日。
ジョルノに長い片想いの末に当たって砕けろの精神で告白し、まさかのOKを貰ってしまってからもう一年が経った。
かっこよくてまるで王子様みたいで、女の子に超モテモテなあのジョルノが、自分の恋人だなんて未だに信じられないが。
そしてジョルノと恋人関係になってから一年の間に、様々のことがあったのだ。
美少年な事を除けば、普通の学生だったジョルノはいつしかギャングスターになった。
たった15歳の少年がギャングのボスとなり、その組織を束ねるこことは容易ではない。
しかしジョルノは圧倒的なカリスマ性と力を見せつけ、ソレをやってのけた。
今の組織には盲信的に、まるで神を崇めるかのようにジョルノを支持する人が多々存在している。
が、ジョルノだってまだハイスクールに通う少年なのである。
いくら大人っぽい性格や、ギャングのボスであってもまだ16歳なのだ。
チョコレートやプリンが大好きで、恋人であるゆきの前ではギャングのボスである事を、塵も感じさせないデレデレっぷり。
ゆきはジョルノのその姿がなによりも好きであったし、ギャングのボスである時よりもよっぽど似合っているように思っていた。
ーーーきっと、組織の人が今のジョルノを見たら腰を抜かすだろうが。