Novel


ふらりと立ち寄った場所はエルヴィフィア教会の神殿
聞けば機関に所属し、功績をあげれば神様が願いを叶えてくれるという
「ティナ姉」
弟が私を呼ぶ
「ティナ姉、ここに入るの?」
弟の問いに笑顔で返す
「ここに入れば神様が願いを叶えてくれるの」
願いと聞き、弟も笑う
弟の笑顔は可愛い
弟は何を願うのだろう
「なーいしょ!」と言って教えてくれない
「ティナ姉は?」
弟の問いに戸惑う
私は知っている
弟は私が居ればそれでいいと思っていることを
弟の病的なまでの私への感情を
「お姉ちゃんも、内緒」
笑う
むくれる弟
家族が欲しいなんて、弟には言えない
家族がほしい
弟のために
それは私への感情を逸らすための願い
それは私が甘えられる存在を得たいがための願い
弟は知らない
この可愛く従順な弟は知らない
こんな私の卑怯な願いを
「ティナ姉?」
「え?ああ、なんでもないの。神様が願いを叶えてくれるなんて、素敵だわ?」
「うん!僕早く願い叶えてほしいな!」
「そうね。お姉ちゃんも、お願い叶えてもらえるように頑張らなきゃ」
笑う可愛い弟

神様に願いを叶えてもらえるのはどちらが先だろうか






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