恋桜
「わぁあ!綺麗だね!」
僕の上司は可愛らしく桜の木の回りを駆け回りながら僕に問いかけてくる
「えぇ、そうですね。」
僕はそう答えると春の風を味わう様に深く一回深呼吸をし再び上司を見つめる。
「すごい……満開だぁ…!!」
小走りするたびに揺れる亜麻色の髪は日の光が当たってきらきらと輝いている。
「本当に……美しいですね」
「だよね!!桜咲く時期はまだかなって思ってたけど丁度満開だったね!」
僕が言ってるのは
「いえ…」
そんな飾りのことじゃなくて
「貴方です……妹子さん」
そう言って僕は妹子さんの体を優しく後ろから抱きしめた。
「ぁ……え!?」
彼の耳や頬はだんだんと朱色に染まってゆく。
なんて可愛らしい反応なんだろう……
「駄目……ですか?」
「……こんな僕で良ければ…!」
「!!」
僕はこんなにも早く返事が返ってくるとは思わなかった。むしろ嫌悪されてしまうかと思っていた。
妹子さんの耳や頬は今だに色付いている。
僕の胸の中が喜びの感情で込み上げている。
今日僕の恋心は
満開になりました。
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曽妹に見えない不思議w
初恋って初々しくて好き。