ー永遠に友達。

ーーずっと友達。

ーーーそう、何があっても。

ともだち






俺と名無しは昔から友達。
何処に行くにも、何をするのも一緒。
それ以上になることのない筈だった。




....なのにどうしてだろうか。




もし名無しが俺の知らないところで他の誰かと一緒にいたらー....と考えるだけでも何故か胸の奥がつっかえた様な気分になる。

でも決して彼女を独占したいと言う気持ちではない。
矛盾しているかもしれない。
独占したい訳では無いのに、このモヤモヤする気持ちは何だろう。




そんな事は前まで無かった。
名無しがどんなに他の人と仲良くしてても嫌だなんて気持ちは起こらなかったのに。

何故なのだろう。
きっとこの事を彼女に告げたら彼女は苦しむに決まっている。
そんなことを考えている自分がとても嫌になる。


頭の中をずっとぐるぐると同じ言葉がかけめぐる


ー友達



....友達?



............。




いや....きっとそれ以上の感情を抱いてしまったに違いない。
想いを伝えた方がいいのだろうけど、きっとここで伝えてしまったら今の関係が変わってしまうんだ。

ーそれが怖い。
この距離が自分にとって心地いいからこそ変わりたくないんだろうな、と。
嗚呼、俺はなんて"ワガママ"なのだろうか。

聞く迄もない、と分かっていながらもわからない"答え"を手繰り寄せるかのように名無しに問う。




「名無し、ずっと友達で居てくれるよ、ね?」



「何言ってるの?
ヒロトと私はずっと...."友達"だよ?」



「そっか、そう....だよね。」





そうだ、ずっと友達なんだ。

ー....

何故だろうか。
少し安心したのも束の間、同時に哀しさも込み上げてきた。
知りたかった答えが分かったから嬉しい筈なのに、何でなんだろう。

弱々しく微笑みかける俺に満更でもない顔をする君は今どんな気持ちなのだろうか。



それは君だけにしかわからない。




でも改めてわかった、俺は君が、
ー名無しが好きなんだということを。
いつか、改めて君にこの想いを伝えられる事ができますように。


....それまでは"友達"でいさせてね。








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リハビリで書きました


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