俺にはお前しかいないと思った。



「風丸」

「鬼、道…?」

「かぜま、る…」


ぎゅうっと風丸に強く抱きつき胸に顔を埋める。
いきなりの俺の行動に風丸も驚いていると思う。
突然部屋にやってきたかと思えば何も言わず抱きついたんだからな。


「どうした鬼道?いきな、」

「風丸が」

「…うん」

「ここにいるって」

「うん」

「…確かめたかったんだ」


こんな女々しい自分が嫌だ。でも不安で。

風丸はいったいどんな表情をしているだろうか。


困ってる?呆れてる?それとも怒ってる?


風丸の表情が見えないようにとさらに胸に顔を押し付ける。


嫌われたらどうしようなんて考えていたら風丸の手がそっと俺の頬に添えられてゆっくりと顔を持ち上げられた。

目線が合って、そしたら風丸は優しく微笑んでくれて。



「俺はここにいるよ」

「…」

「もうみんなから、鬼道から離れたりしないから」

「…絶対か?」

「絶対だ」



だからそんな悲しそうな顔しないでその言葉を言われた瞬間、いろんな感情がぐちゅぐちゃになっていく。



風丸がいなくなった時、一番辛かったのは俺だ。
でも円堂もあんなことになって落ち込んでいられない、俺がしっかりしないと、と思って。


風丸が戻ってきてくれて確信した。


俺には風丸しかいないと。


風丸にとって俺もそうであってほしいから。




「風丸」

「ん?」

「…大好きだ」

「俺もだよ」




(愛してる鬼道)




二人の距離が0になった。





しかかった






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時間はDE戦後ぐらいかな?
お互い大好きで仕方ない風鬼




2011.2.3




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