いかでかたしか  | ナノ



名前の部屋で名前の帰りを待ちながらも気配を殺して座っていると、こちらに向かって歩いて来る一つの足音が聞こえてきたので、私は少しだけ身構えた。彼奴が任務から帰ってきたのだろうか。
私と兵助と八は彼奴等とは別の日に同じ実施訓練(任務)があるので、この五年長屋に来るのは任務から帰還した雷蔵か名前か勘右衛門が妥当だ。さて一体誰が帰ってきたのか。そんなことを思いながらも引き戸を睨んでいると、ちょうど引き戸がガラリと開かれて、そこから月明かりに照らされた名前の姿が確認出来たので、私は少し口角を持ち上げながら、「おかえり」とだけ呟いた。

「…三郎か。こんな夜分に何の用だ?」
「おやおや。私が深夜に此処に来る理由なんか名前も分かり切った事だろう?、今晩の相手をしてくれよ。」
「…今晩も、の間違いだろうが。」
「ははっ、そうだな。」

名前とそんな他愛も無い会話をしながら、私は名前に近寄って、その桃色の柔らかそうな唇に接吻をする。ちゅ、ちゅ、と啄ばむような接吻を繰り返しながら、様子を見て角度を変えて名前の口の中に自身の舌をでろりと捻じ込んだ。そうして彼の口の中にある舌に自身の舌を絡めて弄ぶ。べちょべちょとした唾液を絡ませながら、ゆるゆると名前の衣服に手をかけて、緩慢な動作で前を開きながらその滑るようになめらかな白い肌を、私は慈しむように撫でた。すると名前が私を煽るように僅かに切なそうな声を上げたから、私は感情を昂らせながら名前の胸の飾りを指で弄った。

「っあ、さ、ぶろ…っ…!!」
「くく、っなんだい?、名前。」
「っはやく、寄越せ、…っ!!」
「ふふっ、破廉恥だなァ、名前は。忍の三禁を忘れたのか?」
「うるさ、っあ…っ!!」
「はいはい、じゃあ布団に行こうか。」

接吻と乳首を弄っただけで出来上がった名前を、私は簡単に横抱きにして、彼の布団の上に放り投げて、彼の上に被さる。そしてもう一度接吻をしながら名前の袴の帯紐を解いて彼の魔羅に触れば、名前の魔羅はふくふくと膨張していて、早く果てたいと言わんばかりに先走り汁を垂れ流していた。彼の白い太ももをその透明な液体がじゅるりと濡らしていて、それが月明かりに照らされててらてらと光っている。嗚呼、なんと淫乱な事か。私はそう思いながらも、名前の魔羅をゆるりと掴んで、睾丸を揉みしだきながらべちょべちょになった魔羅をしごいた。

「っん、っは、は、あ、っぁ、あ、あ…っ!!」
「声が出てるぞ?名前。」
「っく、っだ、まれ、っん、へん、たい、っ…んんっ…!!」
「どっちが変態なんだか。」
「っひゃ、っうあああっ!!」
「ほーら、男に尻穴をほじられてよがり狂っているのは誰だい?」
「う、るさい…っ!!、っんく…っだ、だまって、挿れろ…っ!!」

睾丸を揉みしだいたのち、不意に彼のいやらしくヒクつく尻穴に指を入れて動かせば、名前は悩ましげに眉を顰めながらも、言葉にならない声を漏らして喘いだ。耐えるように声を漏らす仕草がたまらなく扇情的に見える。流石は忍術学園一の色の使い手だなあ、と割とどうでも良いことを考えつつもこいつがこうして男を煽るのを私以外にやっていると考えると、こいつへの独占欲からか、なんとなく嫌悪感が湧いた。と、そこまで考えて私も大概こいつに毒されているのだなあと乾いた笑みが零れた。

「っはは、五十歩百歩ということか。」
「っ?…何、言って、んだよ…?」
「何、名前が気にする事じゃないさ。それより私との情事に集中してくれないか?」
「っ!?、ちょ、さぶろ…っんあああ!?、っや、いきなりとか…!!、ってめ!!」
「嗚呼、素晴らしい締まりだな。名前。お前の中は暖かくて狭くて心地よいよ。」
「っざけんな、っくそ、っんあ…っ!!」
「はは、いやらしいなあ名前は。いやらしくて、たまらなく可愛いらしいよ。」
「っまじ、っあ…っ!!、…っふ、だ、…だまれよっ…くそ…っんん…」
「ははは。喘ぐか文句言うかのどちらかにするんだな。」
「っくそ、しね、っくう、ふ…っんん…!!」

名前の白くすべやかな太ももを抱えて、私は名前の穴の中に自分の魔羅を出し入れしながら彼を揺さぶる。
ガツガツ、と内壁に自身の魔羅をぶつける度にいやらしい嬌声を上げながら涙を流す名前に、私はこいつを泣かせているという得体の知れない欲望が背中から回って来て、たまらなくなってより一層激しく突いた。あんあん、と鳴く名前に、私はたまらなく欲望を掻き立てられながらも、むわりと熱い熱気が漂う部屋で尚も彼を求める。一体いつからこの人とは違う白過ぎる肌が愛おしくなったんだろうかと考えながら名前に接吻をしていると、やつの方から舌を絡めて来たので、私はなすがままに名前の舌を舐めた。その時にふと私はいつからこいつの事が気になっていたかを思い出してハッとした。

そうだ、私は、

「ーーー初めまして、1はの作法委員会の名前です。よろしくお願いします。」
「ーーー君が、鉢屋三郎くんですか?」

「ーーーあ…、」

自分は最初からこの異端者に、どうしようもなく惹かれていたのだーーー。

私はくらくらするほど熱い熱気の中で、そんな事を思い出しながらも名前の中で果てた。名前も殆ど同時に果てたので、私は懐紙で名前の吐き出した精液と私がこいつの中で吐き出した精液を拭き取ってから、彼を抱き締めて眠ることにした。名前は私のいきなりの奇行に少し驚いた風に目を丸くしながらも、なすがままにしてくれたので、私は彼を抱き締める力を強くして、瞼を閉じた。




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