生まれ変わったらミカサ兄だった件について。(見れない人用) | ナノ


そんなこんなでシガンシナの東側、エッジに向かう道中にて。
俺はとある悩み事についてモンモンとしながら歩いていた。


それは……。ミカサが生まれてから、俺は変わった事…て言うか意図的に変えた事についてである。

俺は何を意図的に変えたのか。
それは俺自身が、あまり喋らなくなったと言うことだ。

まぁ、俺は元々喋る方じゃない、クールなナイスガイ(誰だ笑ったやつ!!)だったんだけど、尚更喋らなくなったのだ。

何故か。それは、俺のマイエンジェルミカサたんに変な言葉を教えたくないからだ。これに尽きる。

俺が思うに、人のつかう言葉って言うのは環境に依存してて、俺は前世でネット中毒のポケモンオタクだったので未だにパンピー(死語)からしたら変な言葉を使っているように見えるんだろうが、そんな俺が変な言葉を使うせいで俺のマイエンジェルミカサたんが変な言葉を使うようになったら(真似たら)、俺は悲しすぎて泣けるからだ。
考えてもみろ。俺のマイエンジェルミカサたんが幼女にして「働きたくないでごさる!!絶対に働きたくないでごさる!!」とか言い出したら…。…お兄ちゃん鼻水垂れ流しながら号泣する自信ある。

だから極力喋らないようにしてるんだけど…。

「………むひょうじょう、かぁ…。」

―――――そう。これ最近お父さんとお母さんから言われたんだけど。

どうやら俺は感情の変化がわかりづらいらしい。
普通に笑ってるつもりでも、ちょっとしか笑ってないように見えるんだとか。

俺のお父さんとお母さんは、俺について元々あんまり笑わない子どもだと思っていたらしいし、俺のマイエンジェルミカサたんが生まれる前は俺もそれなりにベラベラ喋ってたからただ笑わないってだけで気にしなかったらしいけど、最近は俺が自分で喋らないように心掛けてるし、加えて元々無表情だから、お父さんとお母さんは感情の読めない俺になんとなく心を悩ませていたらしい。

俺的には普通に笑ってるつもりだったんだけど、そういや俺生まれ変わって顔面がえっらいイケメンになってたもんな。
普通に笑ってるつもりでもイケメンだとあんまり笑ってないように見えんのかも。

「(そう考えたら、喋らないし笑わないとか嫌な子ども全開じゃねーか。仕事しろよ俺の表情筋。)」

……そんな訳で俺は絶賛悩み中だったのだが。

「(…ま、でもこれからも俺があんまり喋んなくても、ミカサたんが笑ってくれるだろうから、お父さん達も俺の事なんか心配しなくなるよな。)」

そもそも俺はアニメでは存在しない存在だし。(確か…て言うかミカサに兄貴なんか居なかったよな?

俺の存在とか関係なく、お父さんとお母さんとミカサが、幸せでいられたら俺としては本望だし。俺は俺で長生き出来りゃ本望だし。(まぁそれに加えて俺がミカサたんと仲良く出来れば我が人生に一片の悔い無し状態なんだけど)

そんな事をボンヤリと思いつつ歩いていると、いつの間にか俺の足はエッジに辿り着いていて。

知らん間に着くとか、これもトレーニングのおかげかなあ(ドヤァ)とか自画自賛な事を思いながらも、俺はエッジで落ちていた木の枝なんかを拾いながら、少しの間トレーニングをした。


――――――――――
なんとなく線引きする系男子、カスガ=アッカーマン。




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