―――――そうして、なんやかんやしていたら"目が覚めたら目の前に美人さんがいた"事件から、1年が経った。 「かあさん、とうさん。」 「カスガ…!!」 「カスガが…しゃべった…!!」 流石に1年も経てば、現状は理解出来る。 そして理解出来た上で言える事とすれば…俺、苗字名前は、カスガ=アッカーマンとして生まれ変わりました、って事だった。 いやあ。マジであるんだね、輪廻転生って。オラ信じて無かっただ。 そんな事思いつつも、はい今"アッカーマン"って聞いてビクッてした奴挙手。 …ね。基本的にゲームオタク(前世はポケモン厨とスカイリムにガンハマりしてた)の俺でもピンと来るよ、このファミリーネーム(名字)。 …アッカーマンて。 …前世で俺が死ぬ前に大流行してたあの某アニメの駆逐系女子のファミリーネームと一緒やん。(泣) いや、ね。 最初はたまたまおんなじ名字かと思ったけど、お父さんやらお母さんの会話の中で、壁だの巨人だのウォールなんちゃらだのっていうワードがポンポン出てるのを聞いてたら、もう何となく理解したわ。 「(あ、ここ、あの巨人わんさかな世界だわ。)」 それを理解してからの俺は異常に早かった。 前世で弱冠20歳にして死んだ俺としては、この死亡率鬼高い世界でもどうにかしてジジイになるまでには生き延びたい。 んでも、俺の生まれて来るであろう妹(どうやら俺はアッカーマン夫妻の最初の子どもらしいので、ミカサはまだいない。多分後で生まれてくる)が10歳くらいの時には、俺の今住んでる地区の壁が巨人によってぶっ壊されるらしいから、酪農家としてダラダラ生きる事も出来ない。 つか、俺の記憶が正しければ、その1年前ぐらいに俺の今のお父さんとお母さん(あの黒髪美人さんはお母さまだったのだ…!!、やべぇ遺伝子期待…!!)はなんやかんやで人拐いに殺される。 今のお父さんとお母さんに恩義を感じてる俺としては、なんとしてもお父さんとお母さんの死を阻止したい。 あと俺も死にたくない。(←ココすげえ大事!!) そんな訳で俺が取る行動っつったら、1つしか無かった。 「(か、…体を鍛えて…!!、ち、…調査兵団に入る…!!)」 今が何年か分かんないけど、そんで俺が訓練兵?、になるのはいつ頃になるのかは分かんないけど、とにかく犬死にしないように頑張って生き延びたい。あのコボちゃんみたいな髪型のチビっこ三白眼の人が人類最強とか痛いアダ名つけられて大活躍するようになるまでに、どうにか生き延びて調査兵団に入れるようになりたい。(それくらいの頃になれば、一時的にだが安泰だと思うから。) それに、ミカサはアニメでは鬼のように強かったし、俺がミカサの兄ちゃんになるんなら、ミカサみたいに身体能力恵まれてんぜって可能性もなくもない。(ぜ、前世はただのゲーオタだろってわかってるけどさ…!!) 俺はちょっと先の未来が(限定的だけど)わかるし、これから人が沢山死ぬって心構えもそれなりにあるつもりだから、鍛えればなんとかなるかもしれない。 まだ俺1歳だし。とりあえず走れるようになったら体を鍛えたいと思います。 目指せ!!、お父さんとお母さんのいる明るい未来!! |