―――――ミカサとエレンが無事に我が家に帰宅し、そして俺にすごすぐる誕生日プレゼント(多分琥珀)を渡してくれた後。 エレンとイェーガー先生は早く帰らないとカルラさんが心配するから、と言ってすぐさま家に帰り、そして俺たちはそれを見送ってから、お母さんから風呂に入るように言われた。 「カスガ、ミカサ、さっさとおふろはいりなさーい、」 「はーい、…お兄ちゃん、いこっ!」 「………お、ふっ、(出たよこのイベント…!)」 …うん、今さらっと言ったけど、実は物凄いイベント。 ミカサ(ようじょ) と おふろ。爆 ………いや、ミカサとおふろとか、過去に数えきれないくらいにこなした事のあるイベントだけどね、その度にこう…心の中に眠る後ろめたさを突っつかれると言うか、申し訳ない気持ちになると言うか…。前世でロリ妹欲しいとか言った結果がこんな事になってんならもう全力で土下座するから、ホント勘弁してほしいんだよね…。 とまぁ、つまりは「ミカサのメロメロ攻撃!」「効果は抜群だ!」「カスガは倒れた!」みたいなモンなんだよね。……うん、こんな事言ってる俺もちょっと意味分かんないんですけども。爆 「もーお兄ちゃーん、はやく、おふろいくよ!」 「お、おふ…。」 「きょうは、お兄ちゃんのたんじょうびだから、わたしがお兄ちゃんのかみあらってあげるね!」 「…あり、がとな。」 とまぁそんなこんなしているうちにミカサにひっぱられてgo to the bathroomなうなんだけど。 そうそう。 今日は俺の誕生日だからっつって、俺のマイエンジェルミカサたんは髪を洗ってくれる、って言ってくれてるんざますけど、なんつーか、それが堪らなく嬉し恥ずかしなんだよね。 だってさっきマイエンジェルミカサたんの可愛らしさと大切さを十二分に理解したって言うのに、そんなマイエンジェルミカサたんから髪を…髪を洗われるんだぜ? つまり考えても見ろよ、自分の守らなきゃいけないなって再確認したばかりのちっこいのに髪洗われるって…。もはや何プレイなんだよ…。…要素が多すぎて分類出来ないけど…とりあえず羞恥プレイではあるのは分かるだろうからさ…。 「ほら、お兄ちゃん、おようふくぬぐの。」 「う、ぬぬ…。」 「ほら、お兄ちゃん、イスにすわって。」 「むぐぐ…。」 「ほらお兄ちゃん、ざぱーっ!」 「ざ、ざぱー…」 「次はあわあわして、くしゃくしゃだね!」 …これが恥ずかしくない訳がないよね!!!!! なんだよ何乗せられてざぱーとか言っちゃってんだよ俺ェ!!、アホかアホなのかそうなのか!!、そんな自分に絶望した!!(恥) そんな訳でロリ妹と羞恥プレイなお風呂を満喫させられた訳ですが…。 「それじゃあお兄ちゃん、さいごに100かぞえてでるよ!」 「なぁミカサ、」 「…?、なあに?」 ―――――今日、改めて思った。家族って大事だなって。失いたくないなって。 でも、今の俺じゃそれをするための力が無さすぎる。…俺は前世で死んで生まれ変わって、こんな風にチート性能の身体能力と、前世の知識による若干の未来予知が出来るようになったけど、だからといって力がある訳ではない。 某赤い彗星の人も、「モビルスーツの性能の違いが、戦力の決定的差ではない」って言ってたから、いくらチートでも戦闘経験がない限り、きっと俺は村人Bレベルの強さだ。 そんなの嫌だ。 俺はチキンでDTでポケ廃でオタクだけど、守りたいと思うものが出来たから、戦わなければならないのだ。 だから。 「…ミカサ。俺…12になったら家を出る。」 「………え?」 「家を出て、ミカサや母さんを守るために、訓練兵団に入るんだ。」 「…お兄ちゃん?」 「訓練兵団に入ったら…、…月に1回しか会えなくなる…。…でも、それまでに、ちゃんと強くなるから。」 ミカサを守ってあげられるくらい、強くなるから。 そう言って、俺はぽけーっとしているミカサをおいて(だってきまずいじゃない!)、おふろを出た。 ……4歳のお子ちゃまに言う言葉じゃねーだろう俺!と思ったけど、言わずにはいられなかったので、言ったけど。 ―――――まさかこの告白が発端で、お母さんとお父さんから追々メチャクチャに入団を阻止させられそうになるなんて、所詮Fランク大出身の俺には分からない事だった…。 ――――――――――― 赤い彗星の人はあの有名なシャア様のこと。 ちなみに「MSの性能の違いが〜」とか言ったくせにシャア様が連邦軍に負けちゃった事については何も言わないでください。 そんなシャア様も好きです。爆 |