―――――お母さんに呼ばれたので、お母さん達のいるリビングへと向かうと、そこにはお母さんと、俺が生まれた時からお世話になっているイェーガー先生(そして俺が思うに、多分エレンのお父さん)がいた。 あれ、なんでイェーガー先生が?、と思ったが、お母さんに挨拶しなさいと言われたので、俺はこんにちはという言葉と共に、ペコリと小さく会釈をした。 因みに俺にだっこされているミカサは、イェーガー先生とは初対面らしく(まぁ今より前に会ってたとしても、ミカサに記憶がねーんだろうなぁ)、面識のないイェーガー先生が怖いからか、挨拶出来ずにイェーガー先生を見ないように俺の首回りにギュッと手を回してきた。 そんなミカサのリアクションにイェーガー先生とお母さんは苦笑である。 そしてそんな母さん達のリアクションを眺めつつも、ミカサに抱き着かれた俺としてはミカサの可愛さに悶えていた。 イェーガー先生にビビるミカサマジかわいい。 そんな感じでほのぼのしていたが、俺は(俺とミカサが)お母さんに呼ばれた理由が分からない為、とりあえずお母さんからその理由を訊いてみる事にする。 「ところで、母さん。…いきなりどうしたの?」 「ああ、それの事なんだけど……。…母さん、最近体調悪いって言ってたじゃない?、だから、イェーガー先生に診てもらう為にお越しいただいたんだけど…。」 「……けど?」 ―――――途切れたお母さんの言葉に相づちをうつように聞き返せば、お母さんが話すよりも先にイェーガー先生が、少しショボンとした顔(顔文字にするなら(´・ω・`))で、話の続きを説明してくれた。 「……いつも往診は私一人でするんだがな…。今ちょうどカルラが仕立て屋に行ってしまっていて、その間うちの息子が一人で家にいることになってしまうから…。」 「…その間、うちの息子と遊んでやって欲しいんだ。」 ―――――イェーガー先生がしたそんな話に、俺は内心すげえびっくりした。 え………こ、れは…、…もしかしてこれは……主人公ktkr!? ktkr!?、いやキタわ!!、マジか!!、いやまだ赤さま(赤ちゃん)だろ主人公!!、ミカサと同い年くらいだもんな!?、え、主人公のショタ時代かよ!?、やっべえショタ主人公とか…!! …………。 ………。 ……。 ………いや、男だからそんなに興味わかねえな…。 俺が心の中でそんなアホくさい一喜一憂しているうちに、イェーガー先生は自分の後ろに隠れている(らしい)エレンに、俺らの前に出てくるように呼び掛けていた。しかしイェーガー先生の呼び掛けとは裏腹に、ショタエレンはその姿を現そうとはしない。 どうやらショタ時代の主人公は人前に出るのがイヤらしい。 へーショタエレンは人見知りする子だったんだぁへぇえ(プークスクス)とか思いながらもイェーガー先生とショタエレンの攻防を眺めていたら、最終的にイェーガー先生に引っ張り出されたエレンが現れた。 「…っ、と、とうさ…っ、」 ―――――そうして、イェーガー先生の後ろからコソッと現れたのは、緑色のデッカイ目をした、黒髪のショタ時代の主人公くんだった。おおう、なんかにゃんこを彷彿とさせる少年だなあ…。そして将来イケメンになりそうだ…。…クソッ、俺もイケメンなのになんか悔しい…やっぱり元々イケメンはなんか違うってのかな…。(ギリィ) イェーガー先生の陰から現れたショタエレンに対してそんな事を思いながらも、ぼんやりとショタエレンを眺めていると、ショタエレンは俺のガン見に気付いたのか、俺の方をチラッと見て、そして。 「ッ!?」 「(…なんだろう…。)………?」 ……その、デッカイ猫みたいな目をおもっくそ見開いた。 ……な、なんだこんにゃろう。やる気か!?、またどこぞの三人組みたいに俺の目の事を茶化す気なのか!?、お、おうおう、舐めんじゃねーぞショタエレン!!(震え声) そんな事思いつつも、いつの間にか俺をガン見してくるショタ時代の主人公に、内心ちょっと気まずくなりながらも(見過ぎ!!、コッチ見過ぎだよエレン!!)、とりあえず呼び掛けてみることにした。 「……エレン?」 「…ッ、!!」 え、ええー…。 名前呼んだだけでなんでまた目ェ見開くのエレンェ…。 もう俺訳分からんのだけど…。なんでそんな目ェ見開くのかな…。そんなに目ェ見開いてると、そのうち瞳孔まで開いて来てどっかの副長さんみたいになるかも知れないよ?大丈夫? つか、エレン見えてないせいで状況が分かってない俺のマイエンジェル可愛すぎるんだが。小声で「にーたん、だーれ?」、って訊いてくるミカサマジエンジェル。(爆) そんな事をモンモンと考えつつも、とりあえずお母さん達が"往診すっからガキどもは早くどっか行け"的なオーラを出していたので、俺は(俺を)ガン見して動かないエレンに、話しかけてみた。 「…オレは、カスガ。カスガ=アッカーマン。…こっちはオレの妹のミカサ。…よろしく、な?」 ついでに、ニコリ、と笑って(みたつもりで)、エレンに言う。 すると、エレンは俺の笑み(笑えているかは不明)をみて、少し気持ちが和らいだのか、少し間を開けながらも言葉を返してくれた。 「………ょ、ろしく…。」 ―――――目線を下に逸らして、ついでに親指を口にくわえながら、エレンは小声でそう答える。 …お、おおう…。 ショタ時代の主人公、中々ぎゃんかわなんだけど…。…なんだろうな、この背徳感…。 そんなエレンのぎゃんかわいい仕草に不覚にもキュンときながらも、俺はエレンに手を差し伸べて、更に呟く。 「いっしょに、あそぼう?」 俺が手を差し伸べてそう言えば、エレンはちょっと嬉しそうな顔をして、そして俺に駆け寄ってきてから俺の手を握った。 因みに俺の首もとに抱き着いているミカサたんは、未だにエレンの存在に気付いてないらしく、頭の上にあからさまなハテナマークを出していたが、俺はそんなミカサに「ミカサの友だちだよ」と言えば、「ともだち?」と言って首を傾げた。ついでに俺と手を繋いでいるエレンも首を傾げた。お前ら揃って俺を爆死させる気か。 とりあえず俺はまたさっきの部屋に戻って、ミカサとエレンと遊ぶことにした。 ――――――――――― 話がやたら長い。 あとちょいちょい他マンガや他アニメのネタ出しててすいません。 |