*いかがわしいので苦手な方にはオススメしません
利用しようと、確かにそう思ったハズだった。大統領閣下のご令嬢だ、取り入らない手はない。顔もスタイルも悪くないし、ちょうど男と別れたばかりだと言う。そんな彼女に取り入るのは簡単だった。気が強く、聡明だと言ってもやはりただの女だったというわけだ。
「もう勤務時間は30秒前に終わったよ」
芯の強い彼女を抱くたび、壊れそうだと思った。あとすこし、強くしたらきっと壊れてしまう。あの男はどうやって君を抱いていたんだろう?一体君はどんな風に抱かれていたんだい、キャシー?
「キャシー」
「レ…オン」
「君は」
「………え?」
消えそうな声で彼女は呟いた。今、心を天秤にかけたら、利用することよりも彼女を好きという気持ちがちょっとだけ勝つ気がする。震える声も細い手足も全部私のモノなのに、少しだけ…怖い。
「君は…私のモノなのか」
「…え、」
「………っ!」
「あ…っ」
好きだよ、きっとあの男より。だけど君はまだあいつのモノだから、これからもあいつの、オズマ・リー少佐のモノだから。多分これは君を利用しようとした報いだ。取り返しのつかない罪だ。
「レオン?」
「…すまない」
「なんで…」
「え?」
「今日はちょっと優しかったの、いつも強引なくせに…」
「それは…」
「……?」
「君を愛しているからだよ、キャシー」
それは、嘘では無かったんだ。
(嫌いだと叫ぶたびになにか心のなかで音がする気がして都合よくそ知らぬ振りをしてああ、)
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レオンが好きです。レオン→キャシーが好きです。需要が無いことは承知してます…