※メイド回Aパート後のふたり
「…なんか…ごめんね〜きょーちゃん」
門を出た辺りのところで「私お邪魔だったね」と麻奈実が笑う。俺が頼んだ事だしむしろ謝るのは俺の方のはずなのに、なんでこいつは…。
「お前は悪くねーよ…ホントごめんな」
桐乃に散々いびられるし、感じ悪いことされるし。いくら天然だからって麻奈実が傷付かない訳ないのに。
「じゃあ…お邪魔しました」
「おう」
「ま…また明日ね!」
「ああ」
幼馴染みのエロ本見ちゃって、エロゲー見ちゃって…軽蔑したかもしれない。それでも優しいこいつは何も言わない。気を使ってくれる。でも、だからこそ申し訳なくて胸が痛んだ。
「麻奈実っ!やっぱ家送ってくわ!」
「きょーちゃん?」
「ホントにごめん…俺…」
「私、嫌じゃないよ」
「…え?」
とっさに掴んだ麻奈実の手はちっさくて、ちょっとがさがさしてて、ああこのささくれはうちで家事をさせたせいでできたのかもしれないと思う。
「ちょっとびっくりしたけど…きょーちゃんは私の幼なじみだもん」
「麻奈実…」
「ふふ、今度見せてねアレ」
「なっ…何言ってんだお前ッ!!」
「やだ、本気にしたの?きょーちゃん」
「嘘かよ!」
ああ、でも…こいつが幼なじみでホントに良かった。
(嫌いになんてならないよ)
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さっさと結婚して欲しいでry←