※うっすらアニメ8話補完
流れてくる真っ直ぐな感情が熱くて薄蛍は目を伏せた。この人は、自分の感情が流れ出ることが怖くないのだろうか。誰だってそれは怖いはずなのに。
「…怖かったな」
発した言葉は掠れて声にはならなかった。でも確かに薄蛍の耳に届き、心を震わせた。
(遅れてすまない)
(怖い目に合わせてしまった)
(守ると言ったのに、すまない)
「利劔様」
「なんだ」
先を歩くざくろと総角はもう随分と遠いのに。きっと利劔は薄蛍に合わせているのだろう。流れてくるのは謝罪ばかりで、申し訳なく思った薄蛍だったが、最後に流れて来たのはそれまでの謝罪よりずっと強い感情で、
「ありがとうございます」
「…ああ」
頭を撫でられてまた涙が出そうになった。
(無事で良かった)
(伝わる)
------------------------
原作ファンでアニメも見てるんですが…ナイスキャスティング過ぎる^p^≫個人的に