「…大丈夫なのかよ」
「うん…大丈夫だよ、きょーちゃん」

万年元気で笑ってる俺の幼馴染みが風邪を引いた。新型インフルエンザなんかも流行り出したし、まさか…と思ったが普通に風邪らしい。麻奈実らしいというか…何と言うか。当の本人は赤い目をしてぼんやり俺を見ている。

「えっと熱は計ったか?」
「あ…ううん…」
「計れよ。ええと…体温計は、」
「あっ!」
「うおっ、何だよ!?」

突然麻奈実が大声を上げて口を塞ぎながら後ずさった。

「…あ…あのね…きょーちゃん、うつっちゃうかもだからね…やっぱり帰った方が…」
「馬鹿野郎」

どうせそう言ってじーさんやばーさんの看病断って一人で寝てたんだろう。もうずっと幼馴染みなんだ、麻奈実の考えなんてお見通しに決まってる。

「へーきだよ、俺は強いかんな!」
「でも…ほんとに?」
「ほんとだ」
「ほんとにほんと?」
「ほんとにほんとにほんとだ」
「よかったあ…!」

ふにゃ、と麻奈実が笑った。困った時はお互い様なんだ。たまにはこうやって幼馴染みの看病をするのも悪くない。
俺は麻奈実の額に手を置いた。

「ふふ…きょーちゃんの手、冷たいねえ」
「お前は熱いな」
「うん、だって熱だもの」
「そうだよな」
「そうだよ〜」

明日は良くなれよ、そんで一緒に学校行こうな。そう心で念じると麻奈実はまた笑った。



(俺の幼馴染みもこんなに可愛い)

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私は京介くんと地味子夫婦を応援してます。麻奈実ちゃん可愛い。本当に癒されます。地味子言われて怒る京介くんも好き。

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