▽佐藤×轟(WORKING!!)



「ねえ、佐藤くん」

いつものように轟に話し掛けられて俺はカウンターにもたれて顔を出した。

「小鳥遊くんとまひるちゃん、なんだか最近良い感じねぇ。」
「…そーだな。」

久々に店長以外の話をされた。こいつも他の奴気にしたりすんだな、とぼんやり思う。俺の気持ちには鈍感で鳥頭のくせに後輩の仲には鋭いらしい。

(…まあ、そんなとこも好きなんだけどな…)

言えるはずもないセリフを頭で再生して俺も小鳥遊と伊波を見つめた。なるほど、前より距離が近づいた…気がする。
ちょっとしか変わんないような変化を嬉しそうに見つめる轟に俺はふっと笑った。

「ぼーっとすんな、仕事しろ」
「あ、ごめんなさい!」

俺はぱたぱたと去って行く轟の後ろ姿を見ながら小さく溜め息を吐いた。


(こっちむけ、)




(…佐藤くんも相当ぼーっとしてるよね)(山田ばっかり怒られて不公平です!)






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