Clap





散歩がてら外を歩いていた時、少し離れた所から自分を呼ぶ声が聞こえた気がして振り返ってみると
「アルヴィンアルヴィン!!」
「おっと、どうした?何をそんなに喜んでるんだ、青少年?」
ジュードはあまりの興奮を抑えきれないとでも言うように俺に抱きついた。
さすが体格の差とでもいうのだろうか、激突する勢いで抱きついてもびくともしない。
「僕たちに拍手が来たんだよ!」
「は?」
意味がわからないという顔でジュードを見下ろしてみるが、
ぴったりとアルヴィンに抱きついているせいでその表情は見えない。
だけど嬉しくてたまらないということだけは理解できた。
なんたっていつも冷静なジュードにしては人目をはばからずに抱きついてくるなんて、珍しすぎる光景だ。
「それよりいいのか?こんな街中で抱きついちゃって。まぁ俺は役得だからいいけどな」
「ご、ごめん。でもみんな僕たちを応援してくれてるんだと思うとその事を早くアルヴィンに伝えたくて」
ようやくちらちらとこっちを見る視線に気がついて急いで少し離れてそう言うジュードの顔は予想通り真っ赤に染まっていた。
「にしても拍手一つがジュードをそんなに喜ばせるなんてな。
 俺もまだまだってことか」
まだ自分のスカーフを掴んだままのジュードの頭をなでながらふと思う。
「え?どういうこと?」
意味がわからないという表情でこっちを見上げるジュードの耳元に口を寄せてそっと囁いた。
「青少年を喜ばせるのはいつだって俺が一番だって思ってたいんだよ」


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