黄瀬涼太には、逆らえない | ナノ

黄瀬涼太には、逆らえない
黄黒♀/モブ視点


※黄瀬ゲスいし性格悪いです
※テツナちゃんには優しいタイプのゲス瀬ですがご注意ください
※ツッコミどころ多数












ぼんやり目を開けると、そこには真っ白な天井。…ここどこだっけ?

(…あーそうだ、保健室………)

6限目にして起きた頭痛がどうしてもおさまらなくて、我慢できずに保健室で寝させてもらっていたのだ。中間テストに向けての徹夜が祟ったのか、ぐっすり寝てしまった。おかげであんなにズキズキしていた頭痛は治っている。

「先生、ベッドありがとうございましたー」
「ああ今起こそうと思ってたところよ。もう良くなった?」
「はい、おかげさまで」
「もうテストは終わったんだし今夜は早めに横になりなさいね」
「はーい」

保健室の先生の忠告に相槌をうちながら俺は保健室を後にした。腕時計を見ると17時前。かなり寝かせてくれてたんだなと思いながら放課後の静かな廊下を歩く。グラウンドからは部活動のかけ声が聞こえる。俺も何か部活やっておけばよかったかなと何度も思ったが如何せん運動音痴のためやる気になれない。まあいいか。とりあえずテストは終わったんだし、帰ったら読みかけの文庫本でも読むかな。
大きな欠伸をしながら空き教室の前を通ると、その瞬間中からガタンッ!と大きな声がしたためついビクッと肩が上がり、立ち止まってしまう。

細くだがその空き教室のドアが開いており、中から何やら話し声が聞こえる。委員会でもやってるのだろうか。でもこんなところいつも使われるっけ?
…そう思いながら、軽い気持ちで中を覗いたのがいけなかった。
視界に飛び込んできたのは、見覚えのある小さな女の子を壁に強く押し付けて逃げられないように囲う長身の男。

(!?あれ、黄瀬涼太……!)

この学校で奴を知らない人間はいないだろう。バスケがめちゃくちゃ上手くて、というか運動神経がめっちゃ良い上にあのイケメンっぷり。いつも女子に囲まれてチヤホヤされているのをよく見かけるし、どこにいてもかなり目立つ。
…その黄瀬涼太が、女の子を襲っている。学校で発情すんなよ!と嫉妬しかけたが、ちょっと様子がおかしい。イチャイチャしてるというよりは女の子は嫌がっていて、黄瀬がかなり一方的に見える。

「っや、いや…っ…!きせ、く、んむっ…」
「黒子っち声大きいッスよ、静かにして」

黄瀬は小声でそう言いながら、イヤイヤと暴れようとする女の子の口を片手で塞いだ。
…くろこっち?くろこ?え?くろこってあの……………あの黒子さん!?

(え!?あの、ちょっと目立たない感じの!?うそ!?何で!?)

黒子さんとは同じクラスで、俺が言えることではないけど地味だし目立たないし、話したことがあるようなないような、俺にとっては本当にただのクラスメイト。…そんな黒子さんが、黄瀬とこんな事態になってるとは意外……というか、2人が話してるとこも見たことがないし、一体どういう関係なんだろうか。

「…静かにしててね。すぐ終わるから」
「っんん、ん、んーっ……!」

黄瀬は左手で黒子さんの口を塞いだまま、右手でYシャツのボタンを慣れた手つきで取り始めて薄ピンクのブラジャーを露わにさせた。待ってくれ、クラスメイトのこんなシーンを生で目にするとか童貞には刺激が強すぎる。
ていうか何だこれ?黒子さんどう見ても嫌がってるし、…もしかしなくてもレイプ!?え、そうだよな?そうにしか見えない。どうしよう。助けてあげるべきだよな!?先生呼ぶか!?いやでも…!

我ながら情けなくオロオロしていると、黄瀬がスッとこっちを見た。気がした。視線で殺される予感がした俺は反射的にその場から全速力で逃げてしまった。

(何だあれ、何だあれ、何だあれ…!)

あの光景にももちろん驚いたが、何よりあの、黄瀬の表情。いつもニコニコ愛想振りまいてるイメージしかなかったが、何だあの冷たい雰囲気は。怖すぎる。

とりあえず自分のカバンが置きっ放しの教室に戻ってきてしまった。どうしよう、黒子さんが黄瀬涼太に襲われている。助けなければ……とは言っても自分1人で助けに行けるほど強い男でもない俺はただ唸ることしかできない。当たり前だ、ただでさえ俺はクラスでは目立たない文系男子だし、女子ともそんな頻繁に喋ったりすることがない部類の人間である。身長も173cmと普通体型であんな飛び抜けてデカイ体型の奴に歯向かえるかって。ましてや住む世界が違うと言ってもいい、あの黄瀬涼太に。
……帰る、か?見て見ぬフリか?男としても人間としても最低だなおい。ここはやっぱり先生に…!

そんな葛藤をしていると、廊下から歩いてくる足音が聞こえドアの方を見ると……黄瀬だった。

「えっ……」

まさか今、黄瀬がここに来るとは思わなくて俺はついそんな声を出してしまった。
え、さっきまでの……あれは?もう終わったのか?(終わったのかって何か変だけど)それに黄瀬は俺と別のクラスだし、ここに来ること自体謎だ。もう下校時間はとっくに過ぎてて誰もいないのに。
…え、もしかしてさっき俺が見てたの本当にバレててそれで、とか…!?わざわざ追いかけに!?
そう思うと殺される気しかしなくて、俺はその場で硬直してしまった。逃げたくても足が動かない。え、ほんと黄瀬ってこんな怖いオーラ放ってたっけ?もっとこう…犬的な感じじゃないっけ?

「………………」

真顔で俺の顔ガン見しながらこっち歩いてくんのやめてほしい。普通に怖い。今日俺の命日かも、そう思いながら固まっていたが黄瀬は俺を通り過ぎて前の方の席に置いてあったカバンを手にした。

(…そこ……確か黒子さんの席……)

黒子さんのカバンを取りに来た、のか?何で?レイプのお詫び?いや何それ意味わからん。やっぱ付き合ってんのか?でも付き合ってたら黒子さんあんな嫌がらないだろうし黄瀬だってもっとこう優しくするんじゃ?いや知らないけど!そういうプレイだったのかもしれないけど!いやどういうプレイだよって感じだけど!
とにかく早くこの場から去ってくれ、と念じていると。

「覗き見してんじゃねーよカス」

ハッキリ聞こえた。それはもうハッキリ聞こえた。黄瀬が俺の前を通る瞬間ボソッとそう聞こえた。えっ?俺に言ったよね?この教室に俺しかいないし俺だよね?覗き見ってさっきのだよな?やっぱバレてたんだな?ていうかカスって。カスって酷くね?大体そっちが悪いんだろうが、学校で発情しやがって俺は被害者だぞ。何でカス呼ばわりされなきゃいけないんだ。そんなことが脳内で再生されているうちに、黄瀬は教室から出て行った。

「……え……こわ……」

俺は黄瀬涼太の本性を見てしまったと同時に、命の危険を感じた。





***





結局、黒子さんが黄瀬とどういう関係なのかはわからずじまいだ。でも、どうしたって付き合ってるとは思えない。だってあんな………

(ダメだ、黒子さんの下着が目に焼き付いて離れない……)

地味な見た目のわりにレース付きの可愛らしいブラをしてた…って何考えてんだ。たかが下着だぞ、下着。ちょっと腰のラインと胸が見えただけだ。いやでもそのへんのグラビアとは訳が違うんだよ、クラスメイトの下着だ。まさかクラスの女子の下着をこんな形で見ることになるとは思わないだろ。
昨日帰ってからもそんなことばかり考えていたせいでちゃんと寝つけず、今日は珍しく早く学校に着いてしまった。魂が抜けた状態で自分の席に座っていると、黒子さんが教室に入ってきてハッとする。
特に何も様子は変わらない、いつもと同じ黒子さんだ。昨日のは見間違いだったのかってくらい落ち着いている。ショックで休んでしまうのではないかとも思ったが、彼女は自分の席につくなりカバンから文庫本を取り出してしおりが挟んであったページをめくった。
黒子さんが普段通りなら別にもういいか……いやよくない、あんなこと誰にも話せず泣き寝入りしてるだけかもしれないじゃないか。大人しいし、きっと何かあっても我慢するタイプだ。…どうにかして、俺が救ってはやれないのだろうか。

「く 黒子さん」

気付けば俺は黒子さんの席の前に来ていた。何してんだ馬鹿、別に仲良いわけでもないのにいきなり何話すんだよ。黒子さんも少し驚いた様子で俺の顔を見上げている。ていうか、黒子さんの顔をここまで至近距離でしっかり見たのは初めてかもしれない。地味な印象が強かったけど、目が大きくて肌は真っ白でほのかにシャンプーの匂いがして、女の子特有の柔らかい雰囲気があった。

「…えっと……そ、それ何読んでるの?」
「え…あ、これですか?この間直木賞受賞した本で……」
「…あー!俺も読んだよ!面白いよね」
「そうなんですね。はい、すごい続きが気になってどんどん読んじゃって」

まさか突然黄瀬の話題は出せないので、黒子さんが読んでいる本について聞くしかなかった。しかも丁度、俺も読み終えた本だったのだ。

「直木賞取るまでこの人のお話は読んだことなかったんですが、なかなか面白くて」
「俺も結構本読むんだけどこの人のは他の作品も面白いよ」
「へえ……高橋くんも本好きなんですね」

あ、一応俺の名前知ってるんだ。ちょっと嬉しい、かも。

(………しかし、)

黒子さんを前にして頭に浮かぶのは昨日の薄ピンクブラだ。こればっかりは仕方ないだろ、俺だって男なのだ。…しかも結構胸あったよな。こうして制服の上から見るとあまりないように見えるのに。着痩せするタイプなのだろうか。

と、完全に下ネタ方面に脳内がヒートアップしていたが、担任が入ってきたためここで黒子さんとの会話は中断された。
あ、じゃあ、とよくわからない去り方をしてしまったが、結局黄瀬のことなど聞けやしなかった。当たり前か。

(……いやでも、黒子さんって案外可愛い顔してるんだな…)

特別美人ではないが、何かこう小動物的な可愛さが。他の女子と違って落ち着いてるし、うるさくないし、ケバくないし、俺みたいな草食系男子にも優しく接してくれる。天使か。

(…もっと、話してみたいな)





***





その日から、俺は本の話題を利用して休み時間をメインに黒子さんに声をかけまくった。本当に本の話しかしてないし長時間話し込むわけではないんだけれど、心なしか黒子さんも楽しそうにしてくれているしそんな黒子さんを見て俺もとても癒される。こんな子が彼女だったらさぞかし幸せだろう。
あれから黄瀬と黒子さんが2人でいるのは見かけないし、黄瀬も変わらず女子に囲まれてるし、やっぱり付き合ってはないんだろう。
ということは、あれは強姦だったということになる。黄瀬の野郎、黒子さんが大人しそうなタイプだからって簡単に性欲処理に使ったのか。本当に最低な奴だ。
もう少し黒子さんと親しくなれたら、徐々に黄瀬の話題を出してみようか。仲良しの女友達も特別いない様子だし…もしかしたら、俺にだけ打ち明けてくれるかもしれない。わからないけれど。





「そういえば、前に話してた直木賞受賞の作家さんの……あの人の他のお話って結構たくさんあるんですね」

いつものように休み時間に黒子さんの席まで行ってあの作家がいいだのなんだの話していると、俺が黒子さんに話しかけるきっかけになった本の話題を持ち出した。

「ああそうそう、かなり本出してるよ。でも俺全部読んだんだ」
「本当ですか!?すごいですね、どの作品がおすすめですか?」
「んーそうだな……個人的に好きなのはたくさんあるんだよなあ……あ、じゃあもしよかったら今度おすすめの小説リストアップして黒子さんに渡すよ」
「え、いいんですか?ありがとうございます。たくさんありすぎてどれ読むか迷っちゃって…」
「うん全然いいよ、あとで書いて渡すね。あ、先生きたから、じゃあ」

そう言うと黒子さんは柔らかく微笑んだ。いやはやとんでもなく可愛い。モテないのが不思議なくらいだ。みんな損してるぞ、こんな愛らしい子を放っておいて。
日に日に黒子さんに魅了されていった俺は、軽く黄瀬の件が頭から抜けていた。ただのクラスメイトに恋する男子高校生になっていたのだ。
早く黄瀬のことを聞かなければと思うけど、本のことばかり話しているせいでいきなりプライベートのことを聞いていいのか悩んでしまう。それに、周りに人がたくさんいる教室であの話をするのはちょっと良くないだろう。

(2人きりになれればいいんだけどな…)

まあそんな瞬間はこないだろうな。そういう時を作ればどうにかなるかもしれないけど。
……あ。自分から作れば……いいのか。…休みの日に本屋巡りでも、とか言って………。
そうだ、さっき話してたおすすめの本のリストアップしたメモを渡す時に、俺の連絡先も書いておこう。そうすればメールできるようになって、色々話しやすくなるかも…。

(メールできるようになれば、込み入った話もできるはず……!)

よし、と意気込んだ俺は授業そっちのけで、ノートからちぎった紙におすすめの本のタイトルを書き始めたのだった。





***





帰りのHRが終わり、早速黒子さんにメモを渡しに行こうとすると、黒子さんはスマートフォンを見るなり慌てた様子で教室を出て行ってしまった。
何か用事があるのかな。そう思いながら俺も廊下に出ると、黒子さんは玄関のある1階ではなく上の階に上がって行った。

(……ここ4階だから、上は屋上だけど………?)

放課後の屋上に何しに行くのだろうと疑問に思っていると、突然2つ先の教室から黄瀬が出てきた為、俺はつい自分のクラスにサッと隠れてしまった。
俺には気付いてないようで、黄瀬はこちらに背を向けて1人で階段の方へと歩いて行く。

(…………え?)

俺は目を疑った。黄瀬が屋上へ続く階段を登って行ったからだ。

(…えっ……屋上には、黒子さんが…)

黒子さんの後をつけていったのか?いやでも黄瀬は黒子さんが階段を登って行く瞬間を見てないし、教室から出てきて真っ直ぐ階段登って行ったから………、もしかしなくても待ち合わせしてるのか?屋上なんかで?
また、黒子さんに酷いことしようとしてるのか…?

ぼんやり突っ立っていると、黄瀬はいつの間にか見えなくなっていた。既に屋上に行ってしまったようだ。

ここ最近、黒子さんと話すのが楽しくてすっかり黄瀬のことが頭から抜けていたけれど……忘れてはいけなかった。黒子さんが、黄瀬のいいように使われているってことを。

(…っ…黒子さんは、俺が守らなきゃ…!)

そう思った俺は手にしたメモを握りしめたまま、屋上へと階段を登った。





***





バンッ、と屋上のドアを思い切り開くと、空には夕焼けが広がっていた。そこに人の影はない。

「あ、あれ………?」

キョロキョロ見渡しながら歩いていくと、角を曲がってすぐの所に人が2人、壁に寄りかかってコンクリートの地面に座り込んでいた。
黄瀬と、黒子さんだった。

「っ…!」

バチンと黄瀬と目が合った。いや合っている。現在進行形。更に目を疑いたくなったのが、黒子さんは黄瀬の肩に寄りかかり、スヤスヤと安心しきった顔で寝ているということである。黄瀬はそんな黒子さんの頭を優しくゆっくり撫でている。え、何?仲良し?え?でもこの間はあんな強姦的なことを…………………え?あれ??

「何」

混乱している脳内を整理しようと固まっていると、黄瀬が鬼のような視線を向けつつ低ーい声でそれだけ言い放った。やばい怖い。ちびりそう。

「…えっ…………と………」

おい何が黒子さんは俺が守らなきゃ、だ。既に足ガクガクってどういうことだ。何でこんなに黄瀬に怯えてるんだ、俺は。ただちょっとイケメンでがっしり体型なだけじゃないか。それだけじゃないか。

「…黒子っちに、何か用?」
「え!あ、いや、えー、まあ、えっと、」
「……………」

言いたいことはたくさんあるのに、言葉にできない。なんて情けない。我ながら本当にダメな男だと思う。

「あのさあ、何もないならさっさと消えてくんない?」
「………はい?」
「消 え ろ っつってんの。つーかさっきからテツナのことジロジロ見てんじゃねえよ」

あ、ちょっとちびった。無理。怖い。そのへんのヤンキーより怖い。言葉遣い悪すぎ。俺の知っていた黄瀬涼太とはえらい違いだ。ただただ怖い。
…でもさすがに、このまま退散するのは……………。

「…くっ、黒子さんが!」

勇気を振り絞って出たセリフは、思い切り上擦って変な声になってしまった。もうやだ帰りたい。

「…黒子さんが、最近気になってるっていう小説作家がいて………、その人のおすすめの本をリストアップ…したから、そのメモを渡そうとした…………だけ、です………なので、これ、渡しといてください…」

どんどん声が小さくなっていく。冷や汗もやばい。黄瀬はそんな俺を無言で見続けてきたため、これ以上は我慢ならず、俺は黄瀬にメモを渡すと走ってその場を後にしてしまった。

渡しといてって何だよ、何で黄瀬に頼んだんだ俺。明日にでも自分で渡せばよかったのに。

(……いや、でも…)

かなり、厄介な男だと思った。厄介どころではない。かつてあそこまで表裏の激しい人間を見たことがない。
結局、黄瀬と黒子さんが付き合ってるのかは定かではないが、黒子さんのあの幸せそうな寝顔を見てしまったら…………あれでも、両想いな気がしたのだ。

(……それにしても、黒子さん……、もう一生逃げれないよ、………黄瀬からは……、)

あんな、異常に執着心の強い男からは、一生。







***






パシャ。

黄瀬は先程受け取ったメモの下の部分だけ、スマートフォンで撮影をした。
高橋の連絡先が書いてある部分だ。

「…ん………、」
「あ、黒子っち起きちゃった?ごめんね」
「……あれ、黄瀬くん……さっき、誰かと話して、ました……?」
「ううん、誰も来てないッスよ」
「…そう、ですか……何か、話し声が聞こえた気がして…」
「夢でも見てたんスよ。ほら、もう少し寝てていいよ?…昨日たくさん頑張ってくれたもんね。まだ眠いんでしょ?」
「…ふぁ……、はい…………」
「もう少ししたら起こしてあげる」
「ん〜……、きせくん、あったかい…です……」
「うん、もっとくっついていいよ」

テツナは目を擦りながらこくりと頷くと、再び黄瀬の肩に頭を預けて眠りについた。その可愛らしい光景につい頬がゆるむ。
黄瀬はテツナの頭を愛しそうに撫でながら、反対の手で先程のメモをぐしゃりと握り潰した。


作品のタイトルがいくつか書かれているそのメモは、冷たいコンクリートの上に転がった。












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