要約すると大好きってことでして | ナノ

要約すると大好きってことでして
黄黒♀/モデル×大学生/R18




付き合い始めて1年近くの僕達は2週間に1回会えれば良い方だ。高校を卒業してからはモデル業に専念し始めた黄瀬くんは本当に毎日毎日忙しそうで。メンズ雑誌の専属モデルの撮影にインタビューなどの取材、たまにバラエティ番組も出たり、最近じゃ俳優としての仕事も貰ってるとのことで常にヘトヘトだと思う。
家がそんなに近いわけじゃない上に大学に進学した僕と時間が不規則な黄瀬くんとじゃ会える時間帯が少ない。それでも毎日黄瀬くんは移動中だとかにメールをくれるし、僕もちゃんと返信をする。内容はほとんど「早く黒子っちに会いたい」的なものばかりだったけど。
僕だって早く黄瀬くんに会いたい。ギュッて抱き締めて貰いたい。
次会ったらたくさん甘えてやろうと思いつつ、黄瀬くんが久々のオフということでとうとう会える日がきた。僕は学校帰りだから夕方からだけど…明日は土曜日だからお泊まりができる。凄く嬉しいし、素直に楽しみだ。
黄瀬くんに会うのはかれこれ2ヶ月ぶりで、僕は軽い足取りで彼の家の最寄り駅まで向かった。一応変装をした黄瀬くんを見たら自然に微笑んでしまうくらい、ようやく彼に会えたのが嬉しかった。
手を繋ぎながら黄瀬くんのマンションに向かう瞬間が本当に久しぶりで、もう僕の頭は幸せいっぱいでだいぶうかれていた。

"家デートの時に恋人同士がすること"なんてのはすっかり頭から抜けた状態で。

















「っん、ぅ…っ……」


黄瀬くんのマンションに着いて靴を脱いで何も考えずにソファに座っていたら、隣に座ってきた黄瀬くんにキスをされた。
最初は純粋に嬉しかったけど、それがどんどん深くなっていってしかも黄瀬くんの手が僕が着ているブラウスのボタンを器用に開け始めてからようやく僕はハッとなる。2ヶ月半ぶりに会ってこの人が何もしてこないわけがない。『テツナの下着姿の写メほしい。お願い本当にお願いお願い致します』と、必死感が伝わる文面でメールしてくる変態男なのに。(もちろんそのメール自体無視した)…だから絶対絶対、今日は何を言っても逃れられないような気が…する。


「きせ、く…」
「ダメ?」
「ダメって…いうか……家着いて5分も経ってないんですが」
「うんごめん、でも俺もう限界」
「っん、」


一度離れた唇が再び重なると、胸元がスースーした。呆気なく露になったそこに、黄瀬くんは優しく優しく口付けた。















「………あは、超びしょびしょ」
「っば、ばか…っ……んっ、ぁ…!」
「痛くない?」


あっという間に下着を脱がされて、黄瀬くんは嬉しそうにそう呟く。
いつも黄瀬くんはこっちが恥ずかしくなるようなことばかり言ってきて、意地悪だけどやっぱり優しい。黄瀬くんと躰を合わせてまだ数回位だけどいまだに羞恥は消えないし。そんな僕に少しでも痛い思いをさせないようにと、指をいれた時は必ず痛くないかと聞いてくる。もちろん初めての時は痛かったけど、もうだいぶ慣れたのか痛みはない。(もちろんこの行為自体はいつまでも慣れないけど)
僕はその旨を伝えようとふるふると首を横にふった。黄瀬くんはそんな僕をじいっと見ながら秘部から指を抜いたり、また入れたり……と、もう耳を塞ぎたくなるくらい恥ずかしい音が下腹部から聞こえる。でもその快感に声を出さずにはいられなくて、閉じることを忘れた僕の半開きの口からはひたすらあられもない声が出る。しかも黄瀬くんはそんな僕を舐め尽くすようにジーッと見つめてくる。
…何なんですかもう、こっちはこんな甘えるような声が出るのも裸を見せるのも恥ずかしくて恥ずかしくて仕方なくて呼吸をするのもやっとなくらいなのに。僕を見つめる黄瀬くんは何だかギラギラしていて、ていうか今気付いたけど黄瀬くんは服着たままだし!何で僕だけこんな恥ずかしい格好…ずるい、本当にこの人はずるい。この変態。


「…は、テツナえっろ…、」
「っ、ぁ、……」


黄瀬くんが指を抜きながら独り言のように、口角をあげてそう呟く。その眼は情欲で溢れていて、『男は皆狼』とか世間で言われるのも頷けるくらいの獲物を捕らえたような眼。僕はごくりと唾を飲み込んだ。


「…あのさ」
「なんです、か…?」


一体このタイミングで何を言われるんだろう。いつもだったらすぐ…き、黄瀬くんのを入れてくるのに。
僕を見てニッコリと笑った黄瀬くんの顔を見て、何となく僕にとって良いことではないだろうと悟った。


「写メって、いい?」
「…は……、」


予想もつかない黄瀬くんのセリフに僕はつい間抜けな声を出した。写メ?え?写真撮るの?今?ていうか何を?


「…え……あの…なに、を…?」


もんのすごく嫌な予想が頭の中にあったが『ないないない』と無理矢理言い聞かせ、恐る恐る黄瀬くんにそう聞くと、彼は既にズボンのポケットから携帯を取り出していた。ああもう、これほどまでに時間が止まってほしいと思ったのは初めてだ。



「テツナに決まってんじゃん」







どんだけ変態なんだろう、この男。










「ぜ、絶対イヤッ……」
「えー、こんな可愛いテツナっち…またしばらく会えないのが続いたら見れないなんて我慢できないッス。ホントはムービー撮りたい位だけど…俺優しいから写メで我慢してあげるね」
「はああ?どこが優しいんですか…!」
「ま、大丈夫大丈夫」
「っなに、言……っひゃ、!」


怒りに任せて色々反論してみたが黄瀬くんは僕の脚の間に入り込み挿入の体勢をとった。黄瀬くんの右手にはスマートフォン。しかもいつでも撮影OKのつもりなのか既にカメラモード。もうスマフォのボタン1つでも押せば撮影されてしまう。
この、恥ずかしくて仕方がない状態を。


「んっ、あっ…ぁ…っ!」


下腹部にずくん、と圧迫感が広がる。ちょっと痛いような、でもやっぱり気持ちいいと思ってしまうのは全部全部黄瀬くんのせいだと思う。ぼんやりとそんなことを思っていると、真上からシャッター音が聴こえて我に返った。目線をそちらにやると黄瀬くんがスマフォをこちらに構えている。何かもう…訴えていいですか。


「…っや、やだ、撮らない、でっ…」
「テツナって、」


恥ずかしい、恥ずかしい、恥ずかしい。僕はふるふると小さく首を振って、やだ、と呟いた。黄瀬くんはそんな僕にはお構い無しに自身の唇を耳元に当ててきた。耳に触れかかる熱い息にゾクリとする。


「…俺の入れる時いつもスッゴいエロイ顔してる……、見る?写メ」
「っや!やだ、そな…の、見ないですっ…ばかぁ…!」
「超可愛いッスよ?…まあでも、」
「!あっ、ぁ、やっ…ん…っ」
「こうやってテツナのイイトコ突いてる時も…めちゃくちゃ可愛い」


ふ、と意地悪な笑みを浮かべながら黄瀬くんは腰を動かし始める。それから僕の秘部に手を当てて硬い部分をくりくりと触ってきた。…僕は一番ここを触られるのが嫌い。必ず頭が真っ白になる から。


「っふぁ、あ、あっ、あ、あ、ぁ、」
「…ふふ、感じてる顔めっちゃ可愛い…気持ちいい?テツナ…」


黄瀬くんはそれはもう楽しそうに嬉しそうに、スマートフォンをこちらに向けながらそんなことを問いかけてくる。
やだ、撮らないで、やだ……、そう言いたくても快感が邪魔をして上手く言えやしない。


「っ!や、ぁっ…、きせく、きせくん、きせくんっ…!」
「ん?もういきそう?」


唐突に身体の奥から込み上げてくる快楽に未だに慣れなくて、僕は怖くなって黄瀬くんにすがるように抱きついた。黄瀬くんはというとどこか嬉しそうに楽しそうにしながら、僕の額に優しく口付けた。


「っひぁ、あ、ぁ、あっ…ん、んんー…っ」
「大丈夫、イっていいッスよ?…ちゃあんと見ててあげるから」
「っん、ぅ……っあ、あ、でちゃ、ぅ、あ、ぁ、あっ…――!」


一瞬、目の前が真っ白になった。けど、シャッター音が再び聴こえてハッとする。次はこんな…イってしまった直後の、涙でぐしゃぐしゃの顔を撮ったらしい。完全に悪趣味だと思いながら息を整えていると、霞む視界の向こうで黄瀬くんが少し眉を寄せて、少し驚いたような顔をしてこちらを見つめていた。


「…テツナ、今……」
「へ……?」
「撮った瞬間………ナカ、締まった」
「…っ…………!?」


イった直後で頭がぼんやりとしていたせいか、そんな自覚はなかった。でも今さっき黄瀬くんが眉根を寄せてたってこと…は………。
かあああああっとこれ以上にないほど自分の顔が真っ赤になっていくのが分かる。有り得ない。恥ずかしすぎて死ねる。こんなの僕まで変態みたいじゃないか。


「…へーぇ……俺に撮られて感じちゃったんスか?」
「やっ、違……っ」
「やーらしい、…テツナ」
「……っ…」


黄瀬くんは新しい玩具を手にして喜んでいるような表情をしながら僕の耳元で息を吹き掛けるようにそう囁いた。反論しようにも声が出ないくらい、僕の羞恥のメーターはMAXを越えていて。無自覚にしろ黄瀬くんに撮られているのを快感として捉えていたのは事実で、心なしか頭がくらくらした。


「っ………ふ、ぇ…っ……」
「…え…、て、テツナ…?」
「違…も、ん……っ…だって、ぜんぶ、黄瀬くんがっ…」


黄瀬くんの言う"いやらしい"身体になっちゃったのも全部黄瀬くんのせいだ、と言いたかったけど涙が次々と溢れ落ちてきて上手く言えない。


「ぅ……、うぅ〜っ……」
「ごっ…ごめんテツナっち…!そんな、泣くほど嫌だったッスか…?」
「だっ…て、きせくん、いじわるばっかでっ…ひ、っく…、」
「ごめん、ホントごめん……、でもテツナっちが…めちゃくちゃ可愛かったから」


黄瀬くんは嗚咽を漏らしながら泣く僕の背中をポンポンと叩きながらギュウッと僕を強く抱き締めた。


「…べつに、写真なんて撮らなくても…、また…す、すればいいじゃないですか…っ」
「だって、会えない期間長いとテツナっちが足りないんスよ〜…」
「…僕だって、…ずっと黄瀬くんに会いたかったんですからね…」
「テツナっち…」
「っだから!次は…えと…その……っ…」
「?」
「ぼ、僕が黄瀬くんを気持ちよくします!」


我ながら何を言ってるのかよく分からない。変態以上に変態だけど、でも僕も黄瀬くんが大好きということを伝えたかった。だから次は僕が頑張れば…!


「ま…マジで?」
「はい…あ、でももう写メはだめですからっ!」
「あ、うん…」
(え、テツナっちが俺のくわえてるなんて卑猥な光景…めちゃくちゃ撮りてーんだけど…)
(だめか……だめだよな…)
(な…………)
















「…ん、んっ……、」
「……………」

テツナの小さい口が、平均よりだいぶ大きさのある俺の雄を一生懸命くわえている。
全部は入らないので先端だけだけど、両手で俺のを持って真っ赤な舌でぺろぺろと舐めている。
もちろん上手くはない。が、その辿々しい舌使いと潤んだ瞳がエロくて可愛くて、テクニックなんてどうでもよくなる。
俺は予想以上の絶景をとにかくじいっとテツナの表情を見つめていた。

「…っふ、ぁ……、きもち、です…か…?」
「……っ!…ちょ、上目遣いでその台詞はだめッス…、」
「…きせくんの、おっきくて…、全部は、くわえられなくて、…えっと、気持ちよくなかったら、ごめんなさい…」

わああああああやめろやめろやめろ!!!!!
…無意識にそんなエロい単語を口にして、この目の前の天然小悪魔の破壊力といったらない。

「ほんと…テツナの顔見てるだけでイキそう」
「っ……」
「…そんなわけだから、マジもう出るからテツナ口離し…」
「やっ…、の、飲みたい…です…」


思わず噴き出しそうになった。
さっきから何なんスか、そのAVみたいなエロい台詞。しかも自覚がないからタチが悪い…!

「え、や、さすがにそれはダメッス…!」
「何でですか…?きせくんの、飲みたい……お願い…、」
(う……!)

テツナがこてりと首を傾げて厭らしいおねだりをしてきたおかげで、コントロールが効かず思い切り射精してしまった。

「あ………」

それはもうタイミングが悪く、…全部テツナの綺麗な顔にかかってしまった。
露になっている胸に、顔から白い液体が滴る。

(うわ、えっっっっろ……)

やばいことをしたとは分かりつつも真っ先に思ったことはそれだった。
これこそ写真に撮っておきたいとか最低なことを考えていると涙をぼろぼろと流しているテツナに気付いてようやくハッと我に返る。

「…う…っ、ふ、ぇ…っ」
「ご…ごめんーーーー!!!嫌だったよね!?ほんとごめん、でもテツナが可愛すぎてもう歯止めが効かなくて、」
「ぅ…っ、…ち、違…っ…いやなんじゃ、なく、て…」
「え?」

テツナの顔についた白濁液を近くにあったタオルで拭いながら謝罪を述べていると、テツナがぶんぶんと首を横に振った。
そして涙目でこちらを見つめながら、更なる爆弾を落とした。

「…ぼく、黄瀬くんの、飲みたかった…です…っ…、」




ここで鼻血を噴いて倒れなかった俺を本当に褒めてほしい。
今すぐこの可愛い嫁を押し倒して突っ込みたい衝動を抑えて、ふええと子供のように泣くテツナを俺の膝の上に向かい合わせにして抱きしめながら背中をよしよしと叩く。

「じゃ、じゃあまたの機会に…って俺が言うのもどうかと思うけど、」
「っふ、ぅ…次は、絶対、飲む…もん……、」
「…………」

先程射精したにも関わらず今のであっさり俺の雄は反応してしまった。
やばい、今すぐテツナの中に入れてぐちゃぐちゃにして喘がせたい。

「…テツナ、」

そろそろ泣き止んだであろうテツナに声をかけると、俺の肩に顔を押し付けていたテツナからすーすーと気持ち良さそうな寝息が聞こえてきた。

「………ですよねー…」

慣れないご奉仕をして、華奢なテツナはそれだけで疲れるに決まっている。
何であろうと大好きなテツナが俺のためにここまで頑張ってくれただけで嬉しくて仕方ない。
すやすやと眠るテツナを目の前に、つい口角が上がる。


…ほんと、とんでもない男に捕まっちゃったね、テツナっち。






「…次は動画撮るから、覚悟しといてね?」














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