ヤクツキ_3

「もっと、構え」
「……湊、」
「俺と話せ。一緒に登下校しろ。月に一回は遊びにつきあえ。他の奴を気安く家にあげるな、それで、隠しごとはするな、それで、それで、」
「湊」
「………ごめんな、俺が言えることじゃないよな。悪かった、忘れて」
「忘れない」

抱きしめるなんて甘いものじゃない、加減を知らない抱擁。
一哉らしくない不器用さに、思わず笑いがこみ上げた

「湊にそんな顔させるくらいなら、俺は死ぬ方がマシだ」
「ばっ、何言って…」
「嘘」
「……っざけんな!」

――ああ、最悪。

どうやら厄月は今日限りで終わりそうだ。









リハビリ的に、以前書いていたものに加筆修正しました。
毎回どうやって終わらせるか迷います。

120312

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