短編 | ナノ


*僕の弟がこんなにry(φブレ/ルーク)





*男キャラ×男夢主

「兄さん、一緒にお風呂入ろうよ」

「だが断る」


POGジャパン総責任者様たる、ルーク・盤城・クロスフィールドに連れていかれて早三日。
この雰囲気に慣れてしまった自分にもびっくりだが、ルークの変わり様にも驚いた。
いや…昔と大して変わらないか。
不本意ながら目の前にいる幹部様と僕は兄弟であった。彼と最後に会ったのは確か自分が中二くらいの時だったと思う。あの頃はなついてこられても小さかったから可愛かった。今はすっかり成長して…髪の毛足したらコイツ僕より背高いんじゃないか…


「安心してよ、兄さんの方が僕の身長+αより若干低いから」

「やっぱり高いんじゃないか!…って今僕口に出した?」

「いや?」

「なんなのお前テレパシーとか使え………なんですこれ…」

「ルーク様をお前なんて呼ぶな」


…どうやらお前呼びにキレたらしいルーク側近ビショップ様が僕の首に刃物を近付けた。抵抗する気ないんで両手は上げておく。
ここ三日で分かった事だがビショップ様はルークに陶酔していて間違いなく僕を毛嫌いしている。まあ大方どうしてこんな素晴らしい方の兄は馬鹿なんでしょう、これではルーク様に悪影響しか及ぼさないとかそんな事思っているに違いない。
確かに、ルークは超天才様で、僕も学園では称号も何故か貰い天才とは言われているが彼には遠く及ばない。


「ビショップやめろ、兄さんの身体に傷を付けるつもりか」

「…申し訳ありません」


ルークにそう言われ、ビショップは渋々刃物をしまった。…今更、銃刀法違反で逮捕されるべきだろとは言うまい。そもそも直感だが此処は日本じゃない。


「ああ、折角の兄さんの綺麗な肌に傷がついてしまった…。尚更お風呂に入る必要があるよね?」

「なんで掠り傷一つで一々入らなきゃならないのさ」

「え…兄さんお風呂入らないの…兄さんの事なら何でも受け入れるつもりだけどそれはちょっと…」

「誰がそんな事言ったの、あからさまに哀れんだ目やめてくれません…」

「じゃあ入ろう」

「なんだこの無限ループ…」


どうやら僕が頷くまでずっと聞き続けるらしい。いや、別に凄く嫌なわけじゃないんだけど、此処まで否定してきたら寧ろそれを突き通さないといけない様な…。


「兄さんって変な所で頑固だね。でも兄さん、僕と一緒の時じゃないとお風呂入れないの分かってる?逃げられでもしたら困るからね。あ、でも兄さんが自分から服を脱いで入る所をずっと見てるのもそれはそれで…寧ろそっちの方が…」

「仕方ないからお兄ちゃんが一緒に入ってやろう」

「え、やっぱり構わないよ。だって嫌なんでしょう?僕としては視姦…あ、いや一人で入る方が気が楽でしょ?」

「今何を言いかけた…なんなのルークさん、確かに不甲斐ない兄だけどそんなに苛めて楽しいの!」

「うん、凄く!」


満面の笑みで返されてもう、どうにでもなれ…。
そもそもなんで僕が誘拐されて、こんなところに監禁されてなくちゃいけないのかとか、これからどうなるのかも何も分からない。
少々…かなり行き過ぎた弟とその弟に陶酔する側近。どちらの方がより危険かなんて分からない。
全く…分からない事だらけだ。
でも今直ぐやるべき事なら理解した。お風呂をこれからどうするか、だ。これはかなり重要である。
.......................

back





*
- 16 -


[*前] | [次#]
モドル

- ナノ -