短編 | ナノ


おともだち(銀魂/土方)





「土方…!」

「そ、その声は…ナマエ、か…?」

「ああ、土方…」

「ナマエ…」


僕たちは、親友だ。
誰がなんといおうと、僕たちは親友以外の何者でもない。
そうだよな、土方。


***


「土方は今巡回中か?」

「ん、ああ…まあな。そういうお前は…また万事屋か?」

「今日は依頼来なさそうだしおやすみだよ。そうだな、暇だったし可愛い子でも探してたというか」

「そうかい…手出しすぎて俺達に迷惑はかけるなよ」

「分かってるって」


僕と土方はベンチに座ってとりとめのない事を話す。
ちなみに僕のおしるこは土方が奢ってくれた。
流石社会人。それに友達だしね。
土方はブラック片手にタバコ吸ってる。大人だなあ。


「あ、こないだ食べるもんなかったからキミから貰ったマヨネーズ食べたらお腹壊したんだけどなんか混ぜた?」

「はぁ?んなことするわけねーだろ」

「じゃあマヨが僕を受け付けないのか…」

「お前…」


土方はそこまでいうとふう、と煙を吐いた。
そして、少し、寂しそうな顔をしてから続けた。


「人生、損してるんだな…」

「おいいいいいい引き延ばしといてそんなことかよ!マヨネーズ食べれなくたってなんてことないだろ!」

「なんだ銀時、いたのか。パチンコではなかったのか?」


いつからか現れたのか背後に銀時がいちご牛乳片手にげっそりした顔で立っていた。

「お前らの会話永遠と聞いててもボケ同士でどうにもならねーだろーが…ていうか何?ほんとお前ら付き合ってないわけ?」

「「付き合うわけないだろ」」


僕と土方は断言した。
付き合うってなんだ、僕と土方は恋人をも越す親友なんだダチなんだ。
恋人なんて、そんなあまっちょろい関係じゃ


「モノローグで何かっこつけてんだ」

「僕は当たり前の事を言っただけだ、なあ土方」

「あ、ああ…」


…ん?
この反応はなんだ?
もしかして…


「あらあら、実は土方くん好k「もしかしてダチとかいうのに照れてんのか?」

「ば…っ、そ、そんなんじゃ、ねーよ…」


出ましたデレ期!
基本的にツンツンデレな土方が僕にデレるなんて…
僕はこないだ貰ったマヨネーズをそっと土方の手に握らせた。


「土方、僕にとって土方は一番の友人だ。よかったら貰ってくれ…僕のマヨネー
ズ」

「ナマエ…」

「…ねえこれどこからツッコメばいいの?え?ていうかこれなんなの友情なの?そのマヨネーズさっき腹壊したとか言ってたあれじゃねーの意味わかんねーよ何処だよオチ!!」


.......................

補足。主人公は僕っ子です。

back




- 7 -


[*前] | [次#]
モドル

- ナノ -