「あついあついあついあつい!暑いっちゅーねん!」

「先輩うっさい」

「お前暑ないんか!?」

「暑いに決まってるでしょ」

「やったら少しは暑そうな顔せぇや」


6月も終わりかけで、いよいよ夏本番って感じの暑さ。今日は休日で部活もないから、光の部屋で有意義な時間を過ごしている(つもり)。こんなに暑いのに光は表情ひとつ変えるどころか、汗すらかいてない。暑い言うてる割に涼しそうな顔して雑誌をペラペラ。なんかむかつく。


「クーラー壊れてるとか聞いてへんのやけど!」

「だって言ってませんもん」

「お前ほんっまむかつくわ」

「まあまあ、いらいらしたら余計あつなりますよ」


大人しくしといてください、なんて子供をなだめるような口調で言われ、光はまた視線を雑誌に戻す。せっかく休日で2人きりやのに俺はほったらかしかい。なんや暑さのせいかちょっとしたことでもいらっとする。

俺はふてくされながら、光がさっき入れてくれたジュースのストローに口をつけて子供みたいにブクブク〜ってして光の気をひこうとする。

「うっさいです」

「暑いし、暇やし、ちょっとはかまってや!」

「はぁ…、かまってほしいなら最初っから素直に言えばいいのに」

「〜〜っ!」

「なんならヤります?どうせ暑いし」

「あほ、死んでまうわ」


脱水症状なるわぼけ。


「かまってほしいんでしょ?なんなら俺が先輩の抜いてあげるんでも全然いいっy「だぁぁああぁあああ!!もっと健全な思考はないかお前には!」」


「なんすか、わがままですね」

不機嫌そうに光が言う。あかん…、叫んだせいで頭くらくらしてきた…。


「あとでかき氷でも食べに行こうや」

「もちろん先輩の奢りで?」

「自分で出せ」

「おれ宇治金時でいいっすよ」

「聞けや」

「あ、かき氷なんか食わんと、氷プレイとか涼しいんちゃいます?それなら先輩もええ感じに気持ちええと思うし。やったことないこど新感覚やし、前から興味あったし。試しにやってみましょう、そうしましょう。ってことで氷もってきますわ。」

ぶつぶつ呟いて、夢中だった雑誌もそそくさ片付けて、そそくさと光は部屋を出ていった。

「え?まじ?」

頭の整理がつかないまま俺はポツーン状態。あいつのいきなりの発想にはついていけん。

5分後俺どうなるんやろ…。ま、涼しくなって気持ちよくなって光がかまってくれるなら興味あるかも…な。











・あとがき

暑さのあまり思いついたネタ。ごみ。