番外編
葉月1
「ひろみ先生!」
ひろみ1
「あら、葉月ちゃん。どうかしたかしら?」
葉月2
「先生って、校長先生と昔何かあったんですかー?」
ひろみ2
「えーっと、そうね〜…まあ、あの人のお陰で28代が歴史に残ったのかもしれないわね」
葉月3
「へ!?そのお話聴きたいです!」
薫1:番外編、校長のコトバ。
ひろみ3
「んー、それだったら。校長の王妃と呼ばれてた、私が初等部の頃のお話なんだけどね……」
航平1
「ひろみーっ!帰るよーっ!」
ひろみ4
「あ、えーっと…今日、してんのーの課題があるんだぁ…」
航平2
「……えー」
ひろみ5
「い、行かないとっ!校長先生が…」
航平3
「分かった、行ってらっしゃい…また明日な〜!今日、夕食お邪魔するな!」
ひろみ6
「分かった!」
葉月4
「あれ?日向先生じゃなく、航平先生…?」
ひろみ7
「日向は別の精霊師学校の分校から、スカウトで中等部からの編入なのよ」
葉月5
「おー!!そうなんですね?そして、その続きは…?」
薫2
「2分の遅刻。何か言い訳は…?無いわよね?あったら、貴女は弱虫だから来ないわよね?」
ひろみ8
「…今日の課題はなんですか」
薫3
「判押し3000枚、一時間で終わらせて頂戴」
ひろみ9
「え?一時間で?」
薫4
「若いんだから出来るでしょう?他の四天王はきちんとやりましたよ?まさか、一番若いからって甘えてるんじゃないんでしょうね?四天王はそんなに甘くないのよ」
ひろみ10
「…はい」
薫5
「……それでも、あなたの実力は目に見えてますからね。精霊とももう仲良くなったりして」
薫6
「今は辛いかもしれないけど、沢山の人に支えられて生きていけるようなるから」
薫7
「言い訳や嫌な気持ちを持つ時間があるなら、誰かに認められたいと思う四天王になりなさい」
葉月6
「えーっ!?そんなにツンツンしてたんですか!校長先生!?」
薫8
「私がどうかしたかしら?安藤さん?」
ひろみ11
「昔の貴女の話をしていましたよ。王妃と呼ばれていたあの時の」
葉月7
「けど、凄いですよね。小学生のひろみ先生にきちんと厳しくして」
薫9
「あら?どのお話をしたのかしら?ひろみは」
ひろみ12
「葉月ちゃんが、判押しを頑張ってしてくれるようなお話ですよ」
薫10
「そうなの。一時間で3000枚のお話かしらね?」
ひろみ13
「そうですよ…まあ、葉月ちゃんにも他の四天王にも頑張って頂きましょう」
薫11
「安藤さん。精霊師学校のことを、お願いね?」
葉月8
「はい!頑張ります!……あ!もうそろそろ予鈴が!失礼します!」
薫12
「あなたと違って素直ね〜。安藤さん」
ひろみ14
「私が素直じゃないのは校長直伝ですよ?お陰さまで日向のプロポーズも最初はビックリして聞き直しましたから」
薫13
「のろけは良いわよ。……あなたはこれから外部活動ね」
ひろみ15
「任務を遂行しますよ。必ずね…では、失礼します」
薫14
「あんなに小さかったひろみも…一児の母なのよね。あの時、スカウトして良かったと実感するわ」
薫15
:だからこそ、安藤さんも違うカタチで自分を見つめてもらいましょう。
薫16
「……頑張ってくださいね。二人とも」