ホワン1:十六章、これからの道

ナレータ1:あれから二ヶ月、モンスターが来ていたとは思えないほど、平和な生活をしていた。

ひろみ1「それでは皆さん、重大な発表です」

葉月1「発表?」

生徒A1「先生ー!話って?」

ひろみ2「進路を決めます!!」

朝姫1「進路か…早過ぎじゃ…」

ひろみ3「甘いわね。確かに普通科だと早いわ。だけどあなたたちは精霊師クラスなの。今決めて、専門分野を極めるように励まなくちゃ行けないのよ!!」

優花1「極める…か」

拓巳1「……成る程ね」

ひろみ4「きちんと、考えてね。自然、育成、医学、調査。四つの中から一つ、決めといてね」

ナレータ2:そして、放課後の四天王室

葉月2「進路だって」

朝姫2「進路だな」

優花2「進路ね」

拓巳2「進路か」

ホワン2「な、なんニャ、四人揃って!?」

日向1「お、もうそんな時期か」

航平1「1-Fは特別クラスですからね。特に重要視されますね」

優花3「私は医学って決めてるわ。いろんな人を助けたいから」

拓巳3「俺も、調査って決めてる」

朝姫3「へぇ、俺は自然」

葉月3「じゃあ、皆バラバラなんだね。私は育成」

日向2「へえ〜、これまた珍しいな。四天王の志望が全く違うなんて」

航平2「俺達の時代は偏ってましたからね」

葉月4「へぇ〜、先生達は、専門分野は何なんですか?」

日向3「おー、俺は自然」

朝姫4「ゲッ!?」

日向4「ってことで朝姫、ビシバシ行くからな!!」

朝姫5「授業以前の問題だろ!!」

ホワン3「確かにニャ」

日向5「コラ、お前ら!!」

ホワン4「ホントのことニャ!!」

日向6「ホワン!?」

航平3「まあまあ…」

拓巳4「航平先生は?」

航平4「あぁ、俺は拓巳君と同じ調査です。昔は忍者という名前でしたが」

朝姫6「忍者!?かっけ〜!!!!」

拓巳5「知ってるよ」

航平5「流石、理事長の息子ですね」

拓巳6「調査のほうが易しいんですよね?」

航平6「任務にもよりますけどね」

日向7「育成はひろみだな」

航平7「あと、医学は茜先生ですね」

拓巳7「童顔コンビだし」

日向8「拓巳、それは茜には言わない方がいいぞ」

葉月5「噂では鉄拳が来るって」

優花4「茜先生、意外と怖いのね…」

朝姫7「実際喰らった奴いたけど、あの先生は鬼だ、とかいってたぞ」

日向9「妹ながら怖いな…ひろみはからかってるってわかってるからあんまり怒られないけどな」

優花5「妻をからかってどうするの…」

日向10「まじ可愛く怒るからさ、な、からかい常習犯の拓巳!!」

拓巳8「えぇ、そうですね。からかいたくなる反応するから、虐めたくなる」

葉月6「い、今、拓巳。とんでもないこと口走ったような…」

日向11「拓巳…」

拓巳9「はい?」

日向12「俺の妻に何かしたら…しめるぞ」

拓巳10「大丈夫ですって、そんな本気にならないでくださいよ」

日向13「けどな…」

航平8「はい、日向先生。ストップです」

ホワン5「そうニャ、おとなげないニャ!!」

日向14「……」

航平9「とにかく、専門分野の授業は実践が多いので、一つに絞ってあるなら大丈夫ですね」

日向15「そうだな、ってことで!」

葉月7「ん?」

日向16「口じゃなく、手を動かせ!!」

朝姫8「うおっ!!まだまだ終わってないじゃん」

日向17「今日、それを終わらせないと帰らせないぞ」

拓巳11「…まじで……」

優花6「ここにも鬼がいるわ…」

航平9「ちなみにその仕事、ひろみ先生は2時間で終わらせてましたよ」

朝姫9「2時間でっ!?」

航平10「はい、2時間で」

葉月8「す、すごーい…」
[ドアノック→ドア音]

ひろみ5「失礼するわね。葉月ちゃん、校長室に来てもらっていいかしら?」

葉月9「あ、はい!」

朝姫10「行ってらっしゃ〜い!!」

葉月10:なんの用だろ…

[ドア音]

ナレータ3:葉月とひろみは校長室に入った。

校長1「来たね、安藤さん」

安藤母1「葉月、あなた何をしたのよ!!母さん呼び出されるほど悪いことしたの!?」

葉月11「お母さん」

校長2「いえいえ、娘さんは素敵な成績を残していますよ」

安藤母2「……そうですか」

校長3「貴女は有名な反精霊師ですからね。何故魔力を封印したはずの彼女が精霊師クラスに入れたのか不思議でしょう?」

葉月12「封印…?私、魔法使えますよ?」

校長4「そう、安藤さん。貴女は昔、精霊が見えなかったと面接で答えただろう?」

葉月13「は、はい」

校長5「それはありえない、特例なんて十億人の内一人だ。そんなに日本に何人もいない」

ひろみ6「魔力を封印したら、私達は霊力も反動でなくなるの。それで昔精霊が見えなかったのよ」

葉月14「じゃあ…なんで私は魔法が…?」

校長6「それは、君が自分で解いたんだよ…封印を」

安藤母3「…本当に大変な子ね…」

葉月15「………」

校長7「君には計り知れないくらいの魔力が有るとわかった…だから普通科ではなく、精霊師クラスで特待生の1-Fに入れた」

ひろみ7「四天王に真っ先に任命されたのもそれが理由よ」

葉月16「わ、私が…?」

校長8「…お母さん、娘さんを認めてあげてください。天性の才能は貴女譲りです」

安藤母4「そう、ですね。葉月も睦月も…皐月も…」

葉月17「お、お母さん…?」

安藤母5「頑張りなさい、今までごめんなさいね……それでは失礼します」
[足音→ドア音]

葉月18「…認められた…?」

ひろみ8「よかったわね、葉月ちゃん」

葉月19「はい!!ありがとうございます。失礼しました!!」
[足音[走]→ドア音]

ひろみ9「昔と違って優しいですね」

校長9「何?優しくしてほしいのか?」

ひろみ10「…本当は家族関係知ってたんですか?」

校長10「…まあな…お前の世話焼きが移ったわい…」

ナレータ4:所変わって葉月は、四天王室に戻ると、ぐったりしている三人がいた。

朝姫11「葉月…お帰り…………」

葉月20「さ、三人とも大丈夫?もう仕事終わったの?」

優花7「疲れたわ…」

拓巳12「仕事もなんとか終わった…」

葉月21「お疲れ様」

日向18「もう、帰っていいぞ、お疲れさん」

航平11「気をつけてください」

葉月22「さようならー!」

朝姫12「先生、またな!」
[足音→ドア音]

日向19「…最初はこいつらできるのかって不安だったけど…心配ないな」

航平12「あと、二年間…どんなことをしてくれるのでしょうね」

日向20「そうだな。な、ホワン!!」

ホワン6「ホワンに振るニャ、…まあ、頑張ってくれるニャ、あの四人ニャら」

日向21「そうだな。…そういえばな、航平。ひろみが昔のメンバーとホワンでなにかしないかっていってたから幹事よろしく」

航平13「え?俺?」

ホワン7「よろしくニャ〜!!!!」

航平14「え?えぇぇ、嫌です、嫌だ、やりたくない」

日向22「航平が一番計画性あるからさ、頼む!!」

航平15「…わかった」

ホワン8「航平ありがとニャ」

航平16「…うん……」

日向23「あいつらも……こうやって大切な宝物、見つけるといいけどな」

航平17「えぇ、そうですね」

ホワン9「うニャ!!そうニャね!!」

日向24「よし、じゃあ、航平。店探し頼んだぞ!!」

ホワン10「動物も入れる所ニャよ!」

航平18「はいはい…」

ナレータ5:次回へ続く

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