▼言切

ひゅう、と息が詰まる。苦しい、くるしい。それでも、武骨な彼の手が作る料理が丁度僕の味覚に合う事や、撫でる手が心地いい事を知っているから、僕はこの手首にかかった両手を拒むことが出来ないだなんて、なんて間抜けな話なんだろう。