▼達海

ボールの感触が、ゴールを揺らす音が、ピッチを震わす歓声が、やけにリアルだなぁと感じた。このユニフォームは懐かしいけれど、今は在るべき持ち主に帰るべきで、俺は在るべき場所に戻らなきゃいけない。でも、でも。最後に触れたボールはネットを軽やかに揺らした。/蹴ったのは夢