散らばる空想庭園
薔薇のお茶会 -2/5







「で、私を付き人役に?」

『ごめんね、一日お時間頂ければ…』


あの約束をした後日、ハンガリーの所へ向かいました。

ハンガリーは、私の良き理解者で妹のような存在なのです。



「いいわよ、姉様の頼みだもの!」


彼女も同じように思ってくれてるようで、ついつい甘えてしまいます。



『身元がバレてしまっては元も子もないので、変装しようと考えているの。』

テーブルの上に用意してあるケーキを、一口食べてみる。
あぁ、程よい甘さがふわりと広がって美味しい。
もう一口頂きましょう。


「そうねぇ…私もしたほうがいいのかしら?」

そう言って小首を傾げるハンガリー、まぶしすぎです!
あぁ、こんなに美人になってもう…!


『できればお願い。』

ケーキをもう一口…って食べ終わってしまいましたか。

無意識にパクパク食べてたようです…うぅ、はしたない。
次回から気をつけなければ…。


それと同時にハンガリーは、紅茶を飲み干し


「うふふ、なんだか面白いわね。」

と、無邪気に笑いました。





『うーん、面白いのでしょうか?』


「だって、貴女の世界の向こう側にいる相手に会うんでしょう?」


『そうですけど…』



何が言いたいのでしょう




「仮想世界で出会った彼に、仮装したまま会うなんて。」


まるで駄洒落ね、なんて笑う彼女


あぁ、私はこれから、相手に酷いことをするんだな。なんて思いました。

*前 | 次#
しおりを挟む
BACK
HOME
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -