ウィークリーガール
宵闇の少女-1/5

奥から聞こえる少女の声。
奇怪の原因だろうか
それとも――。

『あなたは、この館の主かしら』

「えぇ……一応」


ファインダーに目配せをして、カンテラを受けとる。

『そう。なら少し話を伺いたいのだけど、お時間よろしくて?』


一歩、二歩、ゆっくりと近づいて行くと、少女は気配に気付いたのか、勢いよく後退る。――暗闇と一緒に。

「来ないで。近づかなくとも話は出来るでしょう」


『………はぁ、わかったわよ。歩きっぱなしで疲れたのだけど、落ち着いて話せる場所はないかしら。』


「客間へ案内します。こちらへどうぞ。」


暗闇は動き出し、うっすらだが廊下が続いていくのがわかる。

ファインダーが先頭になって、罠の不安はあるがついていくことにした。

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