好き好き、大好き!

終わりを告げる鐘の音
それを聞くと同時に教室を出てある場所へ向かう


「…あ、いた!」

ていっ

見慣れた愛しい背中に抱き着くと、
「…む…名無子か」
振り返り、大きな手が私の頭を撫でた
気づくのに大体10秒かかったかな。

「ルート、少し反応遅くなかった?」

「お前は軽いから、何も言わずに抱き着かれても気付かないんだ」

彼は、いつもそう。
無駄に鍛えているせいか、ビクともしない。

「ん〜…あー、名無子ちゃんだ。チャオ〜」
「チャオ!フェリくん。あ、涎出てるよ」
同級生のフェリくんが顔をあげて挨拶をする。
寝ていたみたいで、涎が少し口元からこぼれていた。

「なっ、フェリシアーノ!また寝たのか!!」
「ヴェー!!!!」

それを見たルートは頭からぽこぽこ湯気をだしながらヘッドロックを決める
仲良しだなぁ。兄弟みたい。
ちょっと嫉妬しちゃうかも

「ルート、私にもやって!」
「「!?」」


「だってフェリくんだけなんてずるい!私にもやってよ」


ルートは何か考え込んでから
「ふむ…手加減はしないぞ」

そう言ってこちらに来るよう手招きした

フェリくんはオドオドしていて、止めようか迷っているみたいだった
私は一度決めたら曲げないタイプで、わかってるからこそオドオドしてたみたいなんだけど。


ルートの前に立って構える。
「いくぞ」
「うん!」

ゆっくりと近づいてきて


ぎゅっ!


「ふわぁ」
アホみたいな声が出た
なんでって、ヘッドロックじゃなくてハグだったから

「いつもされてばかりだからな」
どんな顔しているのか気になったけど、力が強くて動けない

「…ルート、大好き」
嬉しくなって、抱き締め返した



いとしの彼はムキムキで
友達思いの真面目君
ちょっと反応遅いのがたまに傷だけど
私はそんな彼が大好きです!





好き好き、大好き!

(あなたたち!神聖な教室で抱き締めあうのはおやめなさい!)




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ローデリヒさんは優等生タイプ

四ノ宮ナナ

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