飼い主と非常食 | ナノ
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「他に、うそは」

えー。まだあることにはあるけど。ちょっと説明がめんどくさい。別にちびに被害ないしよくね?

「もうない」
「それがうそだろ」
「正解。ハワイ旅行にご招待」

すっごい睨まれた。なんだよ、ちょっとふざけただけじゃないか。空気にゆとりが欲しくてね。

「あー、ここはちびから見たら未来ではなく異世界でした。以上」
「は?」

もうやだ。喋りたくない。

「くわしく」
「やだ」
「なんで」
「めんどい」

また睨まれる。だが私は負けない。なぜなら、異世界だなんて厨二くさい説明したくないからだ。事実なんだけども。

「……」
「……」

睨み合いが続く。

「……」
「………、…」
「……」
「だー!もう解ったよ。言やーいんだろ言やー」

途中から睨むんじゃなくてじっと見られた。なんというか、見つめられた?
くそ、負けた。何かに。

「なんつーか、パラレルワールド?ちびは、本の中から出てきたみたいな感じ」
「…なにそれ」

私が聞きたいわそんなこと。