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私は、裏方仕事が得意だ。得意になってしまった。一言で言えば、フォロー。

まさか、一生それが仇となるとは、思いもよらなかったわけだが。



我が従兄弟は、性格に多大な欠点がある。多大なというあたりがポイントだ。そしてポイントと打って予測候補がポイントメイクと出るこの携帯は何者だ。お父さんは犬です。話が逸れた。

従兄弟ほど第一印象とかけはなれた人も珍しい。

朝、私は2つお弁当を作って登校する。時間に余裕はまあ、ある。基本遅刻はないので少女漫画の遅刻遅刻!きゃっ!でぶつかってきてパンチラするヒロインにはなれない。いやなりたかねえけど。
無事たどり着いた教室で、勇気ある遅刻者の姿を見守る。ここは二階なので、声もよく聞こえる。遅刻者に学ランの従兄弟が近づいていく。なぜに学ラン。そして一言。

「咬み殺す」

お分かりいただけだろうか。

欠点その一。彼は重度の厨二病患者である。末期中の末期。多分もはや持病。治らないだろう。

だが喧嘩は強いヤツは、遅刻者を"咬み殺して"いく。私はこの単語を笑わずに言えるようになっていた。間違えなく退化だ。ちくしょう。

このことから欠点その二を察せよ。
正解 常識もない。

も、は勿論強調されてしかるべきだ。勿論無いのは常識だけではない。ヤツの足りないところを数えていったら両手どころかムカデの足でも足りない。


時は変わって四時間目。サイレントにしてある携帯が光ってメールの受信を知らせる。こっそりひらくと従兄弟からで、

「昼休み来い」

とのこと。

欠点その三。
自己中。

これについては、諦めた。私が大人になるしかないのだ。というわけで応接室に向かってやる。確か冷蔵庫にあるプリンをいただこうではないか。

そしてドアを開けた瞬間、

風紀委員長様が顔面から床にダイブしていた。弁当を手にしたまま。あ、中身ぶちまけた。

私は冷静に助け起こすと、作っておいた二つ目の弁当を取り出す。やっぱり勘が当たった。

欠点その四。
雲雀恭弥は、ドジである。






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