ジプシーワルツ



※性的表現有
狂介は売春常習犯


土曜日。
今日のバイトは終了。
といっても、コンビニのバイトとかじゃない。売春な売春。メールでやり取り済ませて置いた人と都会の駅前で待ち合わせして、そのままカラオケ行ってちょっくらシて来ましたと。
といっても場所がカラオケだし、くわえてしゃぶっただけ。だからお金もあまり多くない。
そんでもって帰りもいつもより早い。バイト帰りはいつも昼頃から夕方過ぎだけど、今はまだ昼間。

顔に出されたけど念入りに顔洗ったし大丈夫だろ、と一人頷いてポケットから鍵を出す。

家の鍵を回して、ドアノブを回す。するとがちゃ、と回らない。一旦首を傾げて、それからまた鍵を回してドアノブを回す。
すると扉は開いた。鍵が開けっ放しだったのか。なるほど。

という事は京介か馨介が居るのか?馨介は今日も仕事で、夜まで帰らない筈だけど。

「ただいまー」

家に入ってみると、部屋は暗い。首を傾げて、とりあえず靴を脱ぐ。が、脱ごうとして視線を下に下げて、視界に入った人物に思わず「うわ」と声が出た。

「なにしてんだよ、京介」

京介が玄関にぶっ倒れている。靴は脱いでいるが、俯せでグッタリと倒れていた。
確か京介は今日は(普通の)バイトに行っている筈で、帰りは夕方だった筈である。何故居るのだろうか。
靴を脱いで、それから京介を抱き上げる。んーと唸り声を上げて、京介は俺の肩に掴まった。

「京介ー?大丈夫か?」

「……あれ?狂介?」

「なに、風邪?熱?感染すのだけは勘弁な」

顔赤いし息荒いし。完璧風邪だな。迷惑だわ。多分バイトも早引きしたのな。
とりあえず京介の部屋に運ぼうと、半ば引きずって運ぶと、勢いよく背中を叩かれた。ばしっと中々良い音がする。痛いんだが。

「…なにすんだよ」

「…あのな…狂介。俺はお前の…せいで、今日は散々だったんだよ……!」

「…はァ?俺?なんで?」

つか背中痛い。それでもずるずると京介を部屋に連れていく。息を整えている京介を見て、それから京介の部屋の扉を開いた。すぐ近くにあるベッドに殆ど投げるようにして寝かす。非難の声は無視。

「で、なに、俺のせいって。意味わかんねーし」

「……お前に間違えられて、絡まれたんだよ…ガラ悪い奴に…!」

「………」

あー。ヤバい心当たりがありすぎる。
思わず目線を天井に反らした。そうだよな、有り得るよな。見た目似てるしな。けどファッションセンスが似てるとは言わせないぞ、俺はあんな私服がダサくない。うん。
こうならないように、売春行為で会うのはなるだけ都心で、会う奴も近所の奴は選ばなかったんだけどな。うーん。

「バイト中に“お前きょうすけだろ?”って……狂介の人との関係に顔突っ込むつもりはないけどよ…」

「……なんかされた?」

「え?」

「いや、ほら、その…絡まれただけ?」

だってそいつ確実に過去の俺の売春相手だろ。そんな奴と会って何もされないとか有り得ないしさ。間違ってないと思う、この考えは。
京介を伺うと、京介は一旦俺に目線を合わせてから、両腕で目元を覆った。

「……狂介は、あんな奴と仲…いいのか…?」

「……やっぱり、なんかされたのか?」

「……まあ」

言って、京介は布団に包まった。身じろぎして、それから溜息を吐く。今回のこれはかなり俺が悪いな。反省反省。

「…休憩時間に外呼ばれて…その…触られた」

「……ちんこ?」

「…ばっ、おま…なに聞いて…んだよ…!!」

「あ?違うの?」

「違う…!それにそんな露骨に…」

よくわかんないな。布団から顔出して言う京介。
首を傾げて、じゃあどこ触られたんだよ、と答えを促すと、京介はまた布団に潜ってしまった。声がボソボソと聞こえる。

「…その、あれだよ……ケツ…」

「あー…後ろか。なんか言われた?」

「また今度な、って…」

「……そんだけ?」

「……」

いきなり黙る京介。なんだろう。
てかまた今度な、って事は今日辺りメール来るのか。一応メールで説明しとかないとそいつまた京介に絡むか。面倒臭いな。

「……錠剤」

「ん?」

「変な、錠剤飲まされたんだ……それで…その、体調変になったからバイトは早引きしたんだけど……今になって…体がかなり変なんだ……ああ出てけ、もう怒ってないから…!」

「はあ?」

意味わかんない。何が言いたいんだ?
がばりと起き上がった京介に睨まれる。首を傾げて、言われた通り部屋から出ようとした。が、はたとして足を止める。
錠剤を飲まされた、体が変。出てけ。ってつまり、あれか?

「……京介、体熱いのか?」

「へ?…あ、まあな」

「…自慰したい?」

「はあ!!?」

「媚薬盛られたんだろ?」

おかしいな、そういう変な奴とシたつもりはなかったんだけどな。失敗失敗。今度から気をつけよう。

「びや、く?」

「媚薬。エロい事シたくてたまんなくなる薬の事だよ。ああ麻薬とは違うから、多分。依存性は少ないハズ」

「…なんでそんな…!やっぱり狂介のせいなんだな!全部!!」

「全部じゃねェけど…まあ俺が悪いかなー」

うん俺が悪い。俺が変なバイトするから、顔の似ている京介に迷惑が掛かる訳だ。
けど俺だって好きでこういうバイトしてる訳じゃ…ああ嘘、性的な事が好きです。気持ちいいのもエロい雰囲気も。
これ完璧俺悪いな。

「ああじゃあさ、京介」

「……んだよ」

「責任取ってやるから、許してよ」

「…責任?」

「そうそう」

キョトンとした顔で京介は首を傾げる。その間膝をすり合わせたり落ち着かない京介を見て、苦笑した。俺がいなくなったら自慰するのか。変な感じ。

そのまま京介の座っているベッドに乗り上げた。まだキョトンとしている京介の両肩を隣接している壁に押し付けて、頭を撫でる。

「……なんだよ」

「俺がシてあげる。京介のに」

「………は」

唖然。というか言葉の意味が飲み込みていないのか。
目を丸くして黙った京介のズボンに手を掛ける。シンプルなベルトのバックルを外して、そこでやって京介が動いた。
即座に肩を壁に抑え付けると、小さい唸り声と一緒に動きが止まる。薬で体弱ってんのな。

「……狂介っ、…やめろ…!」

「ヤだ」

「…兄ちゃん命令だ…!」

「兄ちゃんの困ってる時は弟が頑張らないとな」

「……一人で出来る…!!」

「京介って普段何考えてヌくの?」

「聞けって…!」

必死に肩を押してくる京介を尻目に、するりとベルトを抜いて床にひょいと投げる。あ、と小さく声を上げる京介のズボンを下着ごと下ろしした。

「先っぽぐりぐりしながら扱くと目茶苦茶気持ちいいとか、どーせ京介は知らないだろ?」

「…なっ…」

「裏筋嘗められたりとか……ああまあ京介の嘗めるのはちょっと抵抗あるけど」

「……っ、狂…介」

京介の精器を握り込んで、抵抗のなくなった肩から手を退かす。服に手を入れて、首筋に触れるだけ優しくキスすると面白いくらいに京介の肩が跳ねた。

「だめだっ…て、狂介…やめろ…!」

「いいじゃん別に。続けるからな」

上気した肌を撫でて、そのまま服の中に入れた掌で京介の胸元を撫でる。途中触れた突起を指先で強く押して、片手で精器を撫で上げた。先走りが既に溢れているそれを何度も刺激し、片方の胸元の突起だけを抓るように押す。そのたびにガタガタと震える京介の前髪に、意味もなくキスした。

「っ……ぁっ……ひ、ぁああ…狂介っ…ヤだ…もっ…!!」

「ん、イくの?早くない?」

「…ッ……あっ…んっ…ぁ、あ、ぁああ…!」

「……っうわー、顔エロ」

どくりと掌に白濁が掛かる。量の多いそれを見て、それから苦笑した。
達した直前の顔、エロいなー、なんて。俺普段あんな顔でイってんのかな。それなら二回目要求されんのも納得な。

白濁の付いた手を見て、それからそれを口に含む。普段から飲まされてるしなんら支障ないが、吃驚した様子の京介が目に入って可笑しく思えた。それを口に含んだまま、無気力に開いた京介の唇にキスする。
驚いて閉じようとしたのを舌で阻止し、俺の方が体制を高くして京介の口内に白濁を流し込んだ。肩を押されるので離れる。

「…なんだよ」

「っ……なんだよ…じゃ…ねェよ…!!…なんつーもん飲ませて…っな、んぁ…!」

「おーまだいけんの?媚薬ってすげーな」

煩い京介を尻目に、また精器を刺激する。がくんと体を震わせて、京介はぼろりと目尻に溜まっていた涙を流した。
それを嘗めて拭い、残った白濁や先走りでぐちゅと水っぽい音をさせながら精器を扱く。

「っ、…ぁあっ…は、…ッ…狂ッ、介…!」

「京介、気持ちい?」

「……んっ……ぁ、あ…、ふ、ぁ…んぁ…!!」

「聞いてる?」

京介はがくがくと首を縦に振る。壊れたようなそれは、嬌声混じりでエロい。
俺はナルシストかも。俺と顔そっくりな京介。この顔で喘ぐのって、こんなに綺麗なのな。いい気分。
閉ざすつもりのないらしい京介の唇にキスして、そのままするりと舌を入れる。無抵抗にそこにあった舌を絡め取って、そのまま吸い上げた。んー!と抵抗地味た声が聞こえる。
完璧無視した。







「ただいま。…ん?いないのか?」

仕事から帰ると、室内は暗かった。まだ寝るような時間ではない筈だよな、と腕時計を確認。
まだ7時だ。靴を脱ごうと視線を下に移すと、なんだか汚く脱ぎ散らかされた靴があった。
狂介はともかく、京介が靴をこうするのは珍しい。不思議に思って早々に中に入る。

すると洗面所の方から声や物音が聞こえ、一安心した。
少しだけ急ぎ足でそちらに向かうと、がたんと派手な音がしてから、洗面所の扉から京介が出て来る。腰にタオルを巻いただけの状態で、しかし体は拭き終えているようだ。

「お帰り…!」

「ああ、ただいま。狂介は?」

「…風呂場に居る」

「……ん?一緒に入ってたのか?」

珍しい。二人共もう高校生なのだから、一緒に入るような歳でもないだろうに。というかそこまで仲良くないだろう。一人首を傾げる。すると京介は「……まあ成り行きで」なんて小さく小さく呟いた。どんな成り行きなのだろうか。とても気になった。




***




狂京の現パロ裏で、媚薬盛られた京介を狂介が介護してあげる、との事でこんな感じです!

私的には狂介も京介も受け以外考えられんので、手コキ止まりでしたが大丈夫でしたかね?
苦情は受け付けますorz


では、リクエストありがとうございました!






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