OutlaW




※性的描写有
先天性女体化



地区制覇をしていこう、って。
それが俺の夢だった。一人では無理な話で、だけど女の俺では人を集めるのが難しい。女というだけでナメられるから。

だけど、遊星とジャックとクロウは違った。アイツらは俺が女だなんて気にもせず、夢を抱いている人物として受け入れてくれる。そして俺をリーダーとしてチームに集ってくれた。
だから俺はアイツらが大好き。何よりも好きだ。



俺達のアジトには一応色々と揃っていて、バネが軋みまくっていたのを直した黒い二人掛けソファが俺の定位置。
他チームや地区の情報を取りに行く以外は大体そこで寝たり、デッキを組み直したりしている。此処からは遊星の作業机なんかも見えた。
アジトから外に出る時は此処を通らなくてはならないし、チームの皆が見れる場所だから好き。逆に皆が話し掛けてくれる場所、触れ合える場所だから好き。もう本当…皆、順位なんか付けれないくらい好きだ。



の、筈なのに。

「…鬼柳、好きだ」

「……は?」

ソファに座っていたら、遊星に肩を掴まれてソファに倒された。見上げると真面目な顔の遊星。肩を掴む手はぎりと強い力で、思わず眉を潜めて小さい悲鳴が漏れる。
すると遊星は「すまない」と本当に申し訳なさそうに言い、手を離した。状況が飲み込めず、自分の嫌に静かな心音を聞きつつソファから起き上がる。

「…好き?好きって…」

「ただの好き、じゃない。愛してる」

「……」

ぼん、と顔が熱くなる。きっと今真っ赤なんだろうな。
愛してる、あいしてる。生まれて初めて言われた言葉だ。
愛してるっていえば、アレだろう…いくら恋沙汰から掛け離れてる俺でもそれくらい分かる。
定まらない視線を泳がして、なかなか遊星を直視出来ない。

「な、なんで、俺なんか…」

「鬼柳はとても魅力的だ」

「む、ね…小さいし」

遊星を見る。遊星は発言を聞いて遠慮なく俺の胸元を見ていた。服越しのそれは、しかし大分恥ずかしい。意味もあまりないだろうに、両手で胸元を隠す。

「鬼柳は」

「?」

「強い志がある。それにとても良い性格だ。そして吃驚するような美人だから」

遊星は言い、俺の頬に手を添える。思わず体を引いて逃げると、遊星の掌はあっさり引いた。

「………俺は、その」

「…鬼柳は俺の事嫌いか?」

「…べ、つに嫌いじゃ…」

言えば、遊星はあからさまに嬉しそうな顔をする。そう別に嫌いじゃないんだ。ただ遊星は仲間で、そんな対象には見たことなくて。まさか遊星が俺の事そういう対象として見ていたなんて。

「俺、よくわからない」

「…?」

「遊星もジャックもクロウも皆大好きだ。だけど愛してないのかって聞かれると……嫌いじゃないんだけど、でも」

わからない。本当にわからない。愛してる、って仲間以上の関係を求めるから言うんだろう。でも俺はもう皆、仲間なんて言葉じゃ収まり切らないくらい好きなんだ。でも愛してるかって聞かれると…うん、俺馬鹿だからよくわからなくなってきた。

「…遊星?」

ふと遊星を見る、暫し思案したようにしてから、俺の肩に手を添える。その両手を一瞥、状況がよくわからずに遊星を見ると、その、キスされた。ファーストキス取られた。
唖然として呆けたままの唇を割り入る舌に、俺の舌を絡め取られる。

「んっ、…ぅ…ん」

暫く続けられ、息が上がる。胸元を叩くと唇は離れた。しかし息をするとまたすぐに再開される。
息が上がり、焦点の合わない視線で遊星を見ると、普段より真面目そうな表情なクセに、だけど余裕のなさそうな表情が伺えた。どきとする心音に焦って、遊星の肩を叩く。あまり力が入らないが、拳にして叩いた。がす、となかなか良い音がする。
だが遊星は止めない。それどころか片手が腹付近から服の中に入って来た。ぞわりと鳥肌が立ち、必死に頭を振る。
唇は離れたが、そのまま強く抱きしめられた。遊星の掌が腹部から胸元にまで上がり、鎖骨をなぞる。

「っ遊星…!…やめろ!」

遊星は肩口に顔を埋めた。表情が読めない。がむしゃらに大声を出した。肘で遊星の頭を押し、膝で遊星の腹を押す。しかし動かない。遊星の掌が脇から胸に移って、ひ、と情けない声が漏れた。

「いや、だっ…遊星、……クロウ!ジャック!」

誰かしらアジトには居る筈だ。遊星の腕を意味もなく掴み、声を上げる。咎めるように遊星の掌が俺の口元を覆った。離すよう頭を振る。
必死に隣の部屋へ続く扉を見る。すると足音が聞こえた。口元が抑えられて声が出し辛い。

「鬼柳、どうした?遊星と喧嘩でもし…て…」

「く、ろ…!」

眠そうに頭を掻きながら、クロウが部屋に入って来た。寝起きなのか髪は下りている。
空いている片手で必死にクロウに手を伸ばし、驚いたのか力の緩んだ遊星を押し退けてクロウの方へ走った。
がたんと床にあった自分のデュエルディスクを蹴ってしまったのも気にもせず、扉付近で吃驚したように立ち止まっているクロウに抱き着く。

「…遊星、が…」

へたりと力の抜けた体を地面に座らせ、クロウの腰辺りに必死に抱き着いた。
見上げるとやはりクロウは吃驚している。俺と遊星を見て、遊星、と名前を呼んだ。

「何したんだ?」

「まだ何もしていない」

「顔真っ赤で服目茶苦茶じゃねーかよ」

クロウは俺の頭を撫でる。一瞬クロウが遊星を怒っているのかと思った、けど違和感に寒気がした。恐る恐るクロウを見上げる。笑っているクロウと目が合い、嫌な予感しかしなかった。あ、と空いた唇から意味もなく声が漏れる。なんかもう泣きそうだ。

後ろから遊星にぐいと服ごと体を持ち上げられる。そのまま、あのソファに寝かされた。
どさ、なんて音がして、涙で見え難い視界で遊星とクロウを見上げる。

「……ク、ロウ…?」

「クロウもお前が好きなんだ」

「まあ、そういう事」

笑みながらそう言い、クロウは俺の頭を撫でた。クロウもそういう目で俺を見ていた?嫌だ。嘘だ。ボロボロと溢れる涙は遊星に拭われる。

「嫌だ、遊星…クロウ」

だって俺らって仲間だろ。地区制覇だってまだまだ序盤だし、こんな関係で活動を続けるのか。

遊星がソファに乗り、ぎしと音が鳴る。ただ涙が溢れて嗚咽が止まらない。怖いとかじゃなくて、ただ悲しい。俺ら仲間なのに。
やっぱり女がリーダーなんてダメだったんだ。地区制覇でデュエルする時はそうやっていつも馬鹿にされて、でも「性別なんて関係ない」って皆言ってくれたのに。遊星とクロウは俺の事、女として見てたんだ。ただ悲しい。何も見たくなくて、瞼を強く閉じた。




「っ、…っ…んんーッ」

「鬼柳、上手い上手い」

涙で歪んだ視界。何も見たくないのに瞼を閉じると怒られる。
後ろから遊星が名前を呼んだ。反応なんか出来なくて、無視する。すると怒ったのか知らないけど、強く突き上げられた。
床に座った遊星に背中を向けて乗る俺。中には遊星のそれが入っている。初めての行為に痛みしかない。涙は始終溢れていた。
そんな俺の口に自分のそれを奉仕させるクロウ。歪んだ視界で見上げると、普段みたいな無邪気な笑顔で頭を撫でられる。普段と変わらないクロウ。なのにこれはなんなんだろう。

「ん、鬼柳、悪ィ…俺イくわ」

「…ん、んんっ…!!」

クロウは言い、俺の頭を抑える。遊星も突き上げる動きを止めた。抑えた頭を揺り動かされ、喉奥まで疲れる。吐き気がして、涙が溢れた。

「くっ…」

「んっ…ぅ…、ぁ」

ずるりと口内からクロウのそれが抜かれ、眼前でどくりとそれが脈打つ。咄嗟に瞼を閉じるとびちゃりと頬や額、瞼に生暖かい液体が掛かった。
はあはあと整わない息を荒く吐き出し、再び頭を撫でられて瞼を開ける。頬に触れると指先に白濁が付いた。どろりとしたそれに唖然とする。
クロウを見上げると、クロウが座った俺の視線に合わせて床に座った。そのまま額にキスされる。

「鬼柳、ホントお前…可愛い…」

「…ぁ、くろ…うっ、ぁああ…!!」

クロウを見上げていた視界が揺れ、ぐちゃりと卑猥な音がする。体を倒され、咄嗟に掌を床に付いた。背後からに強く突き上げられ、奥まで届いたそれに痛みだけでなく、ぞわりと甘い痺れを感じる。

「ああっ、…ひ、ぁッ…!ゆ、せー…っ!」

「……っ鬼柳」

「おい遊星、激し過ぎねーか?」

腰を掴まれ、がくがくと揺さ振られる。息を詰めるような遊星の吐息が耳元に当たった。
生理的にがたがた震える体を遊星が撫でる。
意味もないのに助けを求めるようにクロウを見上げた。クロウはやはり無邪気に笑う。俺の髪をさらりと撫でた。

「やっ、だ…遊星、ッ……ゆうせ…!」

「…イイか?…鬼柳っ」

「ん、…無理ッ…へん、変だっ……あ、ああっ…!」

何かを求めて伸びた指先が、床にがりと爪を立てた。ぞくぞくと背中から胸元にまで甘い痺れが走る。涙が床に落ちて、閉じない唇からだらし無く涎が落ちた。

「すっげー、いっぱしのAVより過激だぜ?」

「…やっ、クロウ…、……ぁっ…ぁあッ…!」

「遊星の気持ちイイか?」

「あ…っ、ぅ…ん……ゆ、せ…の…気持ち…い…ッ!」

「…エロい顔」

まだ白濁の付いていた頬を拭い、クロウは俺の手を撫でる。行き場なく床に付いていた俺の手にそのクロウの手を握らせた。
痛むくらいに強く握る。
頭が霞みがかって来た。よくわからないけど、ただスッゴい気持ちいい。頭おかしくなりそうなくらい。

「んぁ……っ、イく…!遊星っ…!ぁああっ…!嫌だ…イっ…く」

「…ああ、鬼柳…俺も…っ」

「っぁああぁっ…!!!」

ぞくりと気持ちの良い感覚に、目を見開く。怖いくらいの快楽にぼろりと涙が溢れた。悲鳴みたいな声が最終的には音に成らずに消える。どくんと中に熱が放たれ、力の抜けた体が床に落ちた。

「おい遊星…中出しはマズいだろ」

「っ…子供が出来たら、俺が結婚して責任を…取る」

「あー…お前ならやるな絶対。……鬼柳ー、ほら起きろ」

ぺしぺしと優しく頬を叩かれる。閉じきった瞼を緩く開いた。
優しく笑うクロウと、心配そうに俺を見る遊星。ああ普段と何も変わらない。のに。なんで。

「あっ……ぁ」

ずるりと中から遊星のそれが抜ける。そこからぐちゃりと白濁や愛液が溢れ、床に落ちた。
背筋がぞくりとして声を上げる。まだがたがたと震える体を落ち着かせようと息を吐いた。

「じゃあ、遊星、次交代な」

「ああ」

「…え?」

寒気がした。なんと言っただろうか、今。まだするのか。場所を交代した二人を、力が入らない首を動かして見遣る。

「んー…ぐちゃぐちゃだな」

「あっ、…いや…だ、クロウっ…」

「鬼柳、ほら」

「んっ…遊、星…ッ」

ずるりと中にクロウのそれが入る。最初とは全く違い、痛みがない。寧ろ体が快楽に震えた。
そして遊星のそれを眼前に出され、躊躇うと無理矢理口の中に入れられる。

俺は遊星もクロウも好きだ。だけどこんな事したいだなんて、一度も思わなかった。思いもしなかった。なのに。
ぼろりと溢れる涙は、遊星が優しく拭った。



***



女体化鬼柳で遊+クロ×鬼柳、裏という事で、こんな感じです!
なんだか救いがないですね…ですがとても楽しかったです(^ω^)

ジャックは外出中ですね。途中で帰って来て参加するとかなり美味しいです(^p^)

では、リクエストありがとうございました!







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