※性的描写有


この間は俺より背の低い黒髪の男でした。吊り目で、青い目で、声がどうも高いので俺の好みとは少し違いました。でもモノがおおきかったので満足でした。

で、今日は黒より薄い色で、青っぽい短い髪の男です。目の色はハッキリとした黒で、背は俺より高いです。声も落ち着いた声色で、俺はああこいつなんかコカパク・アプ様っぽい容姿だな、と思いました。




鬼柳京介は自分の神へ異様なまでの信仰心を抱いていた。いや、信仰心と言っては間違いだろうか。愛情を、狂っているような愛情を向けていた。
彼の神はコカパク・アプという巨人の地上絵に封印されていた地縛神で、青と黒の丸みを帯びたフォルムをしていて、まあ柔らかく言う事を止めると人間とは少しながら離れた容姿をしている。
しかし鬼柳京介はコカパク・アプを恐ろしい程に愛していた。コカパク・アプに自分の命を救われたという理由が彼の感情に拍車をかけているのかは明確ではないが、とにかく彼は神を狂おしく欲している。

サテライトで生きて行く為に、女のように体を明け渡す事を当たり前としていた彼には常識がなかった。なので日頃からコカパク・アプに抱かれたいと戯れ事をほざいてはルドガーやディマク、ミスティに怪訝な表情をされていた(本人は悪びれもなく、真剣なのだから更に厄介である)。

彼がコカパク・アプを愛しく思うあまりに自慰に耽るのは日常であり、その際には利き手でない左手で精器を扱いて右腕に刻まれた巨人の痣へ愛しそうに口付けをしていた。それは酷く珍妙な光景ながらも、神に叶わぬ恋心を抱く健気さからか、どうしてだか女神を描いた絵でも見ているかのように神秘的に見えるのだと、偶然彼のその行為を目撃したミスティは言っていた(本当に偶然かどうかはわからないが)。

彼は面倒な事が嫌いな性分ではあったが、だがその神の為に生贄となる人材を集める仕事を渋った事は一度としてなかった。疎かな仕事もせず、サテライトで賢く信者を勧誘していた。それだけならルドガーに褒められた事もある、生活態度や言動や性格等はともかくとして。

そんな彼の前にセキュリティの男が現れたのは、彼が神へ異常なまでの愛情を抱いてから一年経過した頃だった。そのセキュリティの男はヘルメットをしておらず、また服装こそはセキュリティそのものであるが、サテライト担当のセキュリティにしては装備類が少ない…いや全くない。鬼柳はそのセキュリティを訝しみ、早々に立ち去ろうとした。だが男の制服の開けた右腕を見て、足を止めた。男の右腕には自分同様に巨人の痣が刻まれたており、しかもよく見ると男の瞳は正気なそれでなく光るような青い色をしていた。

それだけで鬼柳は理解した。これは自分の愛して止まない地縛神であると。容姿がそう思わせるのもあったが、だが決定打は雰囲気である。男は鬼柳に一度として声を掛けずに、しかし依然として鬼柳を見ていた。それだけで分かる程に、鬼柳は神を愛していたのである。

神である男は言った。
人間の体を借りる事でなら地上を歩けるのだと。地縛神である体は置き、意識だけを移す。それでなら鬼柳京介と会う事が出来る、と。
鬼柳は言葉の意味を理解するまで時間を要し、しかし理解した途端に喜びを抑えられずにその男の体へと抱き着いた。
まず言ったのは愛の言葉、それから愛の言葉、また愛の言葉。飽きずと言う彼に、神は言う。見ていたから知っていると。

そのまま情事になだれ込んだのは極めて自然と言える。人間同士の、男女間で起きた情交ならば、だが。
サテライトの廃屋に入り、古い机のある部屋。狭い部屋だが小さな窓が幾つかと扉が一つだけの、邪魔や目撃がされ難い部屋だった。
鬼柳は性急に服を脱いだ。主導権は神である男にあったが、事を進めるのは鬼柳の行動である。慣れたように男の精器を勃つまで奉仕しながら後孔を慣らす。準備が済むと鬼柳は机に上半身を預け、女のように男の精器を受け入れた。喜びばかり溢れる彼は泣きながら喘ぎ、何回も何回も神を求める。神はそれに応え、何度も彼の中へ男の精液を吐き出した。
元来、神であるコカパク・アプに性欲はないのだが、人の体を借りては勝手が違うらしかった。何度も性交を重ねた。

神はその日、鬼柳の体の処理を軽く済ませると姿を消した。あのセキュリティの人間の死体が海で発見されたと鬼柳は聞いたが、勿論容姿に興味無かったので気には止めなかった。

コカパク・アプは鬼柳が良き行動をすると姿を現すようになる。所謂ご褒美という物で、毎回神に愛される事を楽しみとするようになった鬼柳はルドガーの命令を素直に聞き、行動も考えられた物になるようになり、生贄として連れて来る人間の数は増えて行った。
そして神は鬼柳にご褒美を与える。神はその度に容姿を変えていた。サテライトの者やセキュリティの者、シティの人間の時もあった。しかし鬼柳は毎回それが自分の愛して止まない神なのだと見抜くのだから、神自身も感心していた。



ベッドがギシリと鳴り、至って無表情で俺の体を揺さ振る男を見上げる。好き愛してる、そう言う度にアプ様は俺の一番キモチイイ所を強く突いてくれた。
本当に気持ちいい。俺は大好きな神と交わっている。嬉しくて涙が溢れた。

俺は、アプ様だって分かっててもその器の男にキスしたくなかった。だって体は他人の体だから、そいつの唇に愛情込めて触れても仕方ないだろ。だからキスしない。
そう決めていたのだがら、今俺は男の肩にしがみつきながら頭上にある唇へ自分の唇を重ねたくて仕方なかった。
髪は黒より薄い色で、青っぽくて短い。目は黒くて、背は高いし声も落ち着いた声だから、まるでアプ様をそのまま人間にしたみたいだから、容姿へ異様に感情移入したのだ。

「ぁっ…あっん、ああっ…キモチ、イ……っ!」

必死に後頭部を掴み、何回も何回も名前を呼ぶ。コカパク・アプ様、アプ様。すると無表情な顔が俺を見遣った。必死に首を伸ばして唇に唇を重ねると、激しい律動のまま唇を開かされる。抵抗なく様子を見ればそのまま熱い舌が咥内へ入って来た。俺の舌に触れそのまま引き込まれる。くちゅりと音を立てて舌を絡めると、優しく頭を撫でられた。

「んっ…ふ、…ふ……んんっ」

次第に強くなる突きに、肩ががたがたと震える。その度に優しく頭を撫でられて俺はどうすればいいのかわからない愛しさに涙を流した。
何回も角度を変えて深いキスを繰り返し、数回目で俺は耐え切れずにイく。続けて中に精液を吐き出され、その感覚に堪らなくてキスしたまま小さく喘ぐと、再びすぐに律動が始まった。


俺はコカパク・アプ様が大好きです。狂おしく好きです愛してます。あなたの子供を産みたいです、女であったのならとも思いましたが俺が今女なら誰とも知らない男の子を孕んでしまうのですね。なら男で良かったです。でもやはりあなたの子供を産みたいです愛してます。






***



アプ狂が布教を願いまする。素敵よこのCP!

あのですね、missing!のみしろさんが日記で素敵なアプ狂語りなされてて、たぎって「書いていーですか?」と言ったら心優しく許可頂いたので、遅くなりましたがその設定で書きました!(^p^)
いやもうアプが人間の体借りて鬼柳さんとラブラブするとか素敵設定過ぎてですね…!やはりエロになりましたが……orz
にしても鬼柳さんアプさん好き過ぎですね、これ。でも楽しかったです!
みしろさん、素敵な萌えをありがとうございました…!そして許可もありがとうございました…!(^ω^)







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