満足同盟が大切な鬼柳


*



次に相手にする地区の奴らは少し狭い地区ながら腕前が強いと聞いていたから、だから事前の情報収集には力を入れていた。リーダーである俺は、抜かり無く情報収集するのが誇りである。こうして毎回簡単に地区制覇をしているのだから良い気分だった。

そう考えていたのはほんの数時間前の事。痛む体に鞭打って、俺は吐き気を堪えながらサテライトを走った。
辺りは暗い。雨も降っている。まともに服を着れているかもわからない。

情報収集中に襲われるのはしょっちゅうだったが、こういうパターンは初めてだった。

耐え切れずに道端へ嘔吐する。咥内にこびりついた白濁の臭いに涙を流しながら必死に咳込んだ。

早く帰らないと、早く帰らないと。今日は俺が帰り次第話し合いがあるから、早く帰らないと。

遊星達は俺を待っている、リーダーの俺を。だから早く、早く。



 

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