魑魅魍魎の骸



※性的描写有

一回目のDS鬼柳戦後で鬼柳が遊星お持ち帰りとかいう設定
「遊星の怪我は?」とか「この後の話と繋がらなくなるよね?」とか言っちゃダメです←


俺はダークシグナーとなった鬼柳とのデュエルに負けた。いや、正確にはマシントラブルでデュエルは中断したのだが…あのまま行けば俺は確実に負けていた。だから俺の負けだ。

最後に記憶にあるのが鬼柳を見上げたところ。倒れている俺のD・ホイールを小気味よい音を立てながら蹴り、忌ま忌ましそうに俺を見下ろしていた。

目が覚めてそれを思い出し、そして辺りを見回すとそこが見覚えのない風景であった為に首を傾げる。
殺風景で生活感のない部屋だ。
棚や机があり、しかしその上には何も乗っていない。蝋燭立ては床に置かれてあるが肝心の蝋燭が立てられていなかった。椅子も一つもない。窓はあるが面白みもない黒いカーテンで塞がれている。二つある内の奥の窓はカーテンどころか窓ガラスも付いておらず、夕方なのか少しだけオレンジ色をした日光が室内に入っていた。
自分の寝ている場所はどうやらベッドのようだ。白いシーツは白い筈なのだが清潔さはない。しかしやはり生活感は感じられなかった。

「起きたか?遊星」

「……鬼…柳」

ぎし、とベッドが軋む。聞き覚えのある澄んだ声に反応して顔を上げると、俺の寝ていたベッドに鬼柳も寝ていた。
咄嗟に起き上がろうとするが、どうやら両手は後ろ側で縛られているらしい。しかし体が起こせずに、少しだけ上がった上体が再度ベッドに沈む。

「なあ遊星、どこまで覚えてる?」

「……どこまで?」

「俺に負けた事、俺が丁寧に落ちないようにってDホイに括り付けてやった事…まあ此処帰って来た時には気失ってたけど」

言い、鬼柳は再び問うように首を傾げて見せる。上げられた言葉は大体が記憶にはない。しかし鬼柳の言葉を聞くに、どうやら此処は今の鬼柳が帰る場所らしい。ダークシグナー、のアジトという事だろうか。とりあえず負けた所までだと説明をすると、鬼柳はそうかと言って楽しそうに笑う。

「あーあー…悪ィな、ゆーせー。まさか顔に傷付いちまうとは思わなかったからよー…少しだけどあー勿体ねー」

先程の澄んだ声質から一転、質の悪い笑みの含まれたそれで鬼柳は言い、仰向けになった俺の体を跨いだ。俺の腹に掌を置きいて顔を寄せる。呼吸が確認出来る程に近寄り、鬼柳は口元だけで笑んだ。

「なあ遊星、懐かしいよな?」

「……なにがだ」

「…こうやってさ、俺が遊星の上に乗っかってさぁ…キスしながらセックスすんの、遊星好きだったよな?」

言うと鬼柳は目を細めてクスクスと控え目に笑い始める。俯きながら鬼柳は肩を震わせて笑った。笑い声は次第に大きくなる。

「……毎日毎日なにが楽しいのかもわっかんねーで毎日毎日毎日二人で馬鹿みたいに抱き合ってよ…本ッッ当に意味不明で馬鹿だよ馬鹿!!非生産的で社会にも貢献出来ねぇーサテライトのクズだなマジで!!」

「……鬼柳」

「愛だの恋だのほざいてた遊星君は裏切りやがるしよ!誰でもよかったんだろ?俺が尻軽だったから俺を相手にしたんだろ!?笑えねぇよ、笑えなさすぎて逆に笑えるぜ、なあ!?」

反論は許さないのか、鬼柳は絶えず耳をつんざくような高い笑い声を上げて言った。
痛々しいそれは暴言を通り越して泣いているだけのように見える。鬼柳に触れたいのに動けない。自由ではない両手に焦れて、体を揺らすと鬼柳は再び俺に顔を寄せて、白く冷たい指で俺の唇に触れる。先程とは打って変わり静かになり、口元を歪めながら無言で俺の唇を撫でた。

「一応聞いてやるよ遊星」

「…なんだ?」

「俺の事、まだ好きか?」

澄んだ声色。歪んでいた口元は下がっている。真面目な表情のそれは昔となんら変わらない。毎回事が終わる度に擦り寄って俺に愛しているか尋ねる鬼柳。何も変わらない。筈であったが、鬼柳の赤く染まったマーカーも、死者であるとまざまざと知らせる黒い眼も、差し出されている腕に存在する巨人を象った痣も。全てが全て鬼柳が死んでしまった証だ。

「…ああ。好きだ」

しかし死んでいても変わらない。鬼柳は鬼柳だ。俺は鬼柳を愛している。俺の解答を聞き、鬼柳は楽しそうな笑顔になった。そうして俺の唇に触れるだけのキスをする。すぐに離れ、互いの鼻先が当たる程に近い位置で止まった。

「俺は大嫌いだ」

「………鬼柳」

「あんま自惚れんなよ」

にっこりとした笑みは昔よく見た表情だった。明るくて元気な鬼柳のよく見せる表情。大好きで大好きで、その表情を見る為にどれだけ鬼柳に寄り添っただろうか。
裏切り者、と一文字一文字を丁寧に発音して見せ、鬼柳は俺の体から降りてそのまま床にすとんと立った。

「俺は、地縛神と契約した。だからテメェを葬んなきゃならなねーんだ」

「………」

「本当は今すぐ首締めるなり腹刺すなりして殺してやりてーんだけど……」

背中をこちらに向けたまま、鬼柳は言う。表情が読めない事に焦れ、何か言おうと開いた唇は何も言えずに閉じてしまった。

「お前のお持ち帰り、ルドガーに叱られるかと思ったんだけど、まあ案外要領いーオッサンだった」

「…ルドガー…」

「俺の御主人サマな」

くるりとこちらを向いた鬼柳は、とても楽しそうに口元を歪ませていた。するりと白い指で頬を撫でられる。

「遊星がちゃんと回復してDホイも直ったらきちんとデュエルして殺すぜー、っつたらOKくれた。まあ、それなりのおねだりもしたけど…」

鬼柳はそう恍惚そうに言い、自らの唇を指先でなぞった。その動作があまりにも性的なので嫌な予感に俺は眉根を寄せる。
握り締めた手がぎり、と小気味良い音を立てた。

「……俺とルドガーがどういう関係か気になるか?」

「………」

「おいおい睨むなよ、怖いぜ?その顔」

一拍置いてから鬼柳はけらけらと声を上げて笑う。
顔を仰いで笑ったそれが終わり、息を整えて俺を見る鬼柳の目尻には笑い泣きからだろう、涙が溜まっていた。流石にそこまで笑われるのは不愉快である。

「ちょーっとしたセフレだよ、あのオッサンセックス上手いからさぁ」

「………好きなのか?」

「俺がルドガーを?」

「…ああ」

「大っっ嫌いな相手に抱かれる程、俺は気違いじゃねーよ」

そうか、と小さく返すと再びくるりと反対側を向き、鬼柳は後ろ頭を掻く。そのまま暫く考えるように黙り込んだ。
セフレ、という単語を口の中で音もなく呟く。俺があんなに愛していた、無邪気で俺を好きだと言ってくれた鬼柳はもう居ないというのだろうか。

「あ、いい事思い付いた。どーせ俺、この後ルドガーにお仕置きされんだよ、お前を一度で殺れなかったから」

お仕置き、というのはまた性的な事を指しているのだろう。俺は想像したくもない内容が浮かぶ頭を小さく振り、適当な相槌を返した。

「…あのオッサン、なんだかんだでエロい事好きだからなぁ…あーやば…楽しそう」

俺に話し掛けていたのだろうに、鬼柳は途中から独り言地味た声色で呟く。そうしてそのまま部屋から出て行ってしまった。

ぎし、と自由のきかない両腕を揺らす。手首が擦れて痛んだので諦めた。力んでいた腹の力を抜き、完璧にベッドへ体を落とす。鬼柳は遠い所へ行ってしまった。あんなに愛していたのに。



「おーい遊星、起きろ」

済んだ声。耳元で吐息を混ぜて言われたそれに、沈んでいた意識が浮上する。
あ、と無意味に開いた唇から声が漏れた。開いた瞼の先には鬼柳が居る。赤いマーカーと黒い眼に酷い違和感を覚えつつ、寝ていたせいでぼやけた頭をゆるりと振った。いつの間に寝てしまったのだろうか。

「……鬼柳」

「気分はどうだ?まあよかねーだろーけどよ」

そう笑い、鬼柳は俺の頬を撫でる。どうやら俺はベッド上に座っているらしい。身を乗り出して俺に触れる鬼柳のゆったりとした指の動きがあまりに性的で、意図を図ろうと思案しながらその指を眺めているとくすりと笑われた。
漸くハッキリとしてきた意識で辺りを見回す。カーテンのない窓から先程のように明かりが差し込んではいない。先程は何もなかった卓上には、床に置かれていた蝋燭立てがありシンプルな蝋燭が立てられている。その側には黒地に赤いラインの入ったマントが置かれていた。
それから鼻をつくにおいに顔を顰る。不快なそれは悪臭という訳ではなく、事後やその最中によく鼻につく性的な香りだった。

「え、ぁあっ…おい…ルドガー…いきなり動くなよっ…ひ、ぁあ…ッ!」

「……鬼柳?」

俺の肩に手を着いていた鬼柳の体が、ぐらりと揺れる。つんのめりながらがくんと体制を崩した鬼柳の後ろ側に、体格のよい男性が居るのが分かった。しかし室内は蝋燭でのみ照らされている為、素朴な天蓋で影の出来た位置にいる男性の姿は見えない。
続け様に体を震わせ、鬼柳は高い嬌声をあげる。昔よく聞いたそれは酷く懐かしいのと同時に違和感のみを残した。
ぐちゅりと卑猥な音を立てて鬼柳の背後の人物は、鬼柳の腰を掴んで揺する。
今目の前で鬼柳と他人の性交が行われているという事を理解した。理解して、怒りも悲しみも虚無感も違和感も全て纏まって気持ちの悪い感覚に襲われる。いますぐ逃げ出したいのに自由でない両腕は痛むのみで終わった。
鬼柳は俺の腰に腕を回し、激しい律動に堪えている。

「ぁああッ…!やだっ、ルドガー…ッ…はげ、しぃ…ぁあ!!!」

なんで、と泣きそうな声を搾り出して鬼柳は壊れたように体を震わせた。一段と激しく体を痙攣させ一際高い声を上げて、鬼柳は縋り付いた俺のズボンに白濁を吐き出す。
力なく俺の太股に体を落とすが、まだ背後の人物から律動を続けられて鬼柳は高い嬌声を上げた。その度に無理、と制止を訴える鬼柳は理性のない表情で俺を見上げる。酷く妖艶なそれに、俺はいけないと分かりながら欲情してしまった。熱を持つ自身に眉根を寄せる。

「あぁっ…無理ッ…変になるってぇ、ぇ…あ…?ゆ、せ?」

太股にぐりと額を擦り寄せ、それから鬼柳は再び体を起こして俺を見上げた。息の荒い鬼柳は律動の合間を縫って俺の首に腕を回す。抵抗も出来ずに眺めていると、鬼柳はまだ余裕があるのか俺の眼前で笑んで見せた。とても妖艶で、心音が高鳴る。

「ぁあっ……はは、勃ってんじゃね…かぁ…ッ!」

鬼柳はそれだけ言うと、俺の唇に触れるだけのキスをして体をずるりと落とした。再び太股に額を擦り付け、体制を立て直す。その間も激しい律動は続いており鬼柳は始終高い嬌声を上げていた。
何をするのかと見下ろせば、鬼柳は震える指先で俺のズボンのチャックを下ろす。制止しなくてはならない筈なのに、鬼柳がしようとしている事を理解して俺は何も言えずにいた。開いた唇から出た言葉は音に成らずに消える。
ズボンから取り出された俺自身の先端に控え目にキスし、鬼柳は笑顔で俺を見上げた。

「ッだらだら先、走り…垂らしてさぁ…?ははっ…ぁ…なに、俺…んナカ挿れたい…の?」

「……鬼柳、俺は」

「あ、んっ…他人のセックス見て勃たせて…へん、たい…かよ…ゆーせぇ…!」

そうひとしきり笑い、鬼柳は俺自身を口に含んだ。突然の刺激に、あ、と小さく声を上げると、鬼柳は上目遣いで俺に笑む。酷く煽情的で俺自身が更に硬度を持つのが分かった。

「んっ……ん、んッ……ん」

「……くっ…」

咥内に収まりきるところまで俺自身を押し込み、鬼柳は舌で俺自身を愛撫する。先走りが溢れれば吸い上げ、カリをやんわりと歯で刺激されれば酷く快楽が募った。昔の鬼柳はもっと拙く下手なフェラしか出来なかった筈だ。誰に教わったというのか。しかしその事に胸を痛める暇もなく、背中を走る快楽に眉を潜める。
ふと、鬼柳は俺自身を咥内から抜き去り背後を見上げた。はあはあと息を吐き出して、違和感を感じているのか腰を揺らしながら鬼柳は笑う。

「…んぁ…ッおい、ルドガー……中に出すなよぉ…気持ち悪ィし…」

「…そうか」

「ああー…つれねーの、なに、遊星ばっか構うから嫉妬?ああ嘘やめて痛い痛い」

がしと髪を捕まれ、鬼柳はうっすら浮かべた笑みを歪ませて呟く。眼前で行われるその行動は、少しばかり暴力的であっても恋人同士のそれに見えた。気分が悪い。髪を離された鬼柳はがくんと顔を下げる。さらりと音を立てて、綺麗な髪が垂れた。

「あ、はは…ゆーせぇどうする?後ろ空いてっけど…?挿れたい?」

「……こういう事は、よくない」

「はぁああ?よく言うよ…こんだけ勃たせてさぁ…」

「…くっ」

少しだけ力を込めて俺自身を握られ、思わず声が漏れる。鬼柳は楽しそうに笑い声を上げた。

「なあどーするよ挿れたい?どーなんだよ?言えば挿れさせてやるからよぉ…意地張んねーで言っちまえよゆーせー…」

「……っ…」

「俺は別にルドガーに相手してもらうんで超満足できてるからさぁ、なんも無理してお前とする事ないんだよ…分かるかぁ?」

ねちっこい声色で、鬼柳は笑って肩を震わせ言う。その間、ゆるゆると俺自身は鬼柳の手で扱かれた。少しずつ息が上がり、理性が崩れ始める。何故鬼柳と体を重ねてはいけないのか、その理由がわからなくなって来た。

「……鬼…柳」

「……どうした?遊星?」

まるでまだ恋人同士であるかのように、鬼柳は甘い声色で俺の顔を見上げる。両手で頬を撫でられ、頬を赤らめ息の荒い鬼柳を正面に見て思わず生唾を飲んだ。

「……鬼柳に、挿れたい…」

「あ……はは、マジ?マジで?本当?」

「……ああ」

「あっはは…遊星、可愛いー…キモチイイコトに正直なのは変わんねーのなぁ…」

恍惚そうに鬼柳は呟く。はは、とまだ小さく笑い、ゆっくりと顔を上げて俺と目が合うと俺の下唇に掠めるようにキスをした。
それからくるりと俺に背中を向ける。背後にいた男性を見て、オーバーな仕種と笑い声で会話を始めた。

「って事だからぁ、ルドガーちょっとどいててくれよー…どーせオッサンはすぐ勃ちゃしねーだろ?勃ったらなんでもしてやるからさぁ…」

「淫乱なガキだな」

「ざんねん、よくいわれてる」

会話はそれで終わり、鬼柳はそのままその男性の首元に抱き着いてキスをする。少し間を空けてからくちゅ、と卑猥な水音がした。深いキスをしているのだろう、自分はされていないなと思うと酷い虚無感に襲われる。
暫くして鬼柳は再び俺を振り返った。にこりと笑ってベッドから降りる男性を仰ぎ見て、それからベッドに手を着いて俺に擦り寄る。

「ん、じゃあシよーか遊星。ああ、っつっても遊星は動けないんだよなぁ…縛る必要ないと思うのによ…」

まあ騎乗位かぁ、なんて恍惚そうに鬼柳は笑んで見せた。そうして俺の肩に手を付き俺の膝の上で腰を浮かせた。後孔に手を伸ばし、ぐちゃと音を立てて指先を中に挿れている。ん、と堪えた声上げてながら俺自身に手を添えて腰を下ろした。

「あっ、は…ぁあ…ん」

「……鬼柳っ…」

ずぶずぶと鬼柳の後孔に俺自身が収まる。順調に入るそれに鬼柳は始終声を上げた。
最後まで入りきると、鬼柳は俺の肩に両手をついて息を整える。

「遊星の…熱い、な…なぁ、俺に挿れれて嬉しい…?」

鼻先すれすれで目も反らせない位置で鬼柳は尋ねた。熱く絡み付いてくる中にすぐに達してしまいそうで、唇を開くが何も言えずに眉間を寄せながら小さく頷く。
鬼柳は茶化すように、俺も、なんて呟いてから腰を浮かした。それからすぐに腰を落とし、それを繰り返す。

「あっ…ぁああッ…ぁんっ…ひぁっ…!」

「は、鬼柳っ…」

「んっ…あれっ…ふ、ぁあ…ひ、ぃ…あッ!」

後ろ手に縛られている掌をベッドに着き、鬼柳の律動に合わせて腰を突き上げると鬼柳は吃驚したように酷く高い嬌声を上げた。拙い律動に焦れて次第に動きを少しだけ激しくすると、鬼柳は俺の肩に縋り付いて動きを任せるようになる。
必死に俺を見上げる表情は涙を流しており、開かれっぱなしの口端から涎が垂れていた。酷く煽情的で、思わず律動を乱暴なくらいに強めてしまう。

「はっ…ぁああっ…ゆうせ、激しい…はげ、しいッ…!!」

「……っ、…」

「ふあ、あぁっ…イっちまうって…ヤだ…ヤだぁ…!き、も…ちい…ぃッ!」

がくがくと激しく肩を震わせ、鬼柳はがくんと俺の肩に額を擦り寄せる。強く抱き着かれ、壊れたように腰を振る鬼柳を見下ろして俺も絶頂が近くて狂ったように動きを早めた。

「イくっ…遊星っ…ひ、ぁあああああ、ん…ぁああっ…!」

「…っく、鬼柳…」

痛いくらいに俺に抱き着き、鬼柳は俺の服に白濁を吐き出した。俺も続けて鬼柳の中に吐精する。びくんびくんと体を震わせて鬼柳は何回も甘えたような声を絞り出して上げた。
事後の余韻に浸り、俺に擦り寄る鬼柳を抱きしめたい。けれど、抱きしめたくても両腕を揺らせば拘束された箇所が軋むばかり。意味もなく拘束された位置を見ようとして、角度的に見えない位置だと理解して諦める。すると鬼柳が顔を上げた。
睨むような両目と目が合い、息を飲む。

「明日から、殺し合いだ、遊星」

「……鬼柳」

それこそ今にも俺を殺す勢いで鬼柳は言う。真剣な声と表情だったが、しかしすぐに口元を歪ませた。

「俺はお前を絶対に許さない」

そうとだけ言って鬼柳は俺の唇に、また触れるだけのキスをする。離れる瞬間に眉を下げた表情があまりに切なげで、俺はただ違和感と罪悪感に苛まれた。




***



ルドガー+遊星×鬼柳で裏、との事でこんな感じです!

正直ルドガー影薄いですね…すいませんorz
そして色々と設定無理矢理でごめんなさーい。ダグナー編見直したりしたら間違えだらけだと思いますが、見逃してやって下さいね。
てか遊星ってこの時点でルドガー知ってたっけ、とかかなりわからない点だらけでした(^ω^)←

とりあえず3Pらしい3Pにはなりませんでしたが、淫乱な鬼柳君は書いててかなり楽しかったです!

リクエストありがとうございました!







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