だって死神ノスフェラトゥ



※極度に鬼柳先生の一方通行


彼は男前だけど無口で、だけど俺に優しくて尽力してくれるんだ。
と先生は言う。そうこれは一種の惚気話であるのだが、何分その相手が相手なので俺は適度に聞き流しているのだ。
先生のグラスが珍しく早いペースで減るものだから、俺は暇を持て余している右手で酒を注ぐ。
普段あまり口数も多くはない先生がテンション高いのも異様で、もう先生が惚気ている相手が同性だとかは当たり前な前提になってしまっていた。

「まあ男前ですよね」

「だろ」

「立ち振る舞いとか」

「ああ」

先生は俺が言葉を重ねるごとにニコニコと表情を緩めていく。
彼の惚気相手を褒めるなんて自分は相当酔っているのかもしれない。先生の惚気話の対象は人物ではないのだ。所謂モンスターカード。効果モンスターであるインフェルニティ・デスガンマンという、赤茶けた洒落気のあるコートを着たガンマンなのだ。

「…あの、一つ聞きたいんですけど」

「ん?」

もうかれこれ2時間は話している。きっと話題は尽きないのだろう。しかしかっこよさについてを論じたのは計何回だったか。数えるつもりはないのでわからないが。
そうして俺は先程から聞きたくて仕方なかった問いを思い切って聞く事にした。

「……デートとか…出来ないですよね?」

「………」

あ、禁句だったみたいだ。
いきなり普段のあの光のない虚な目になってしまった。少し俯いていて…というか睨まれてるなこれ。
だが疑問に思いたくもなるだろう。だって先生は本当に毎日デートを重ねている思春期の女子のように思い人の話をするのだ。しかも口ぶりからすると両思いで付き合っている様子である。

「………世界には」

「…はい?」

「……カードの精霊が見える人が居るんだ。カードが実体化して、その精霊と会話が出来る」

「………先生がそれなんですか?」

「いや違う。なら苦労はしない」

さらりと真顔で言われた。なんだろうこの人、たまに恐ろしく意味がわからなくなる。

「こうしてデスガンマンの事を毎日思えば俺の前に現れてくれる筈だ」

「………」

「現に昨日枕元に来てくれた」

それは夢でしょう、と出掛けた言葉を飲み込む。
きっと先生が言うのだからそうなんだ、そうでなければならない。というか反論するのも怖い。

「……デートこそしないが彼は…昨日もそうだったが俺とセッ」

「ちょっとストップ」

「……なんだ?」

「…ああええと…その。羨ましいですけど、あまりそういう発言は公共の場では止めて下さい」

羨ましい、で一度嬉しそうに笑った先生は俺の言葉を聞き終えると暫し思案するように黙り込んだ。やっと黙るのかと見遣る。確実にこの人今アレな発言しようとしやがってた。頭が痛い。



***



デスガンマン×鬼柳、との事でこんな感じです!
やはり書いてみるとかなり一方通行になってしまいました…吹っ切れて書きたかったのですが…orz

とりあえずラモンさんは常識人です。内心ドン引きしながら何も言わない感じ。
鬼柳先生はいつか精霊が見えるようになると信じてます←

では、リクエストありがとうございました!






以下デスガンマンが枕元に来た先生の話。勝手に書いちゃってすいません(^ω^)
そしてあらかじめ言いますが夢オチです。

※性的描写有



***



彼の骸骨を模った仮面を外す。月明かりしか差し込まない室内では彼の顔は伺えない。しかし俺が彼の顔を覗き込もうと身を乗り出せば、見えないながらも顔の表情が綻ぶのが分かった。まだ足に引きずっているズボンを下着ごと脱ぎ捨て、彼の膝に乗る。そのまま長く芯の固い彼の髪の毛が垂れる肩に額を埋めた。愛していると伝えると頭を撫でられる。それから耳元に低音で恥ずかしくなるような言葉で愛を囁かれ、恥ずかしくなって彼のコートの肩口を強く握り締めた。するりと普段は銃を扱う長い指で顎を引かれ、抵抗もなく従う。そのまま長い指が咥内に割り入った。無抵抗に開いた上顎をなぞり、流れに添って舌をやんわりと押す。頭をぐしゃりと撫でられ、意味を理解してその指に舌を這わせた。大分唾液が滴るまで続けると、ずるりと指は抜かれる。指先から銀色の糸がつ、と一線伸びた。それがぷつんと途切れると彼は俺の後頭部を引き、俺の額を肩に押し付ける。腰を少し上げるよう促され、腰を浮かした。唾液の滴る指が俺の後孔に添えられる。そうして指先がずるりと挿れられ、異物感に鳥肌が立った。あ、と情けない声が漏れると同時に遠慮もなく指が中に入って行く。悲鳴地味た声を惜し気もなく上げ、彼の肩口に爪を立てると背中を撫でられた。止まる事なく指が付け根まで入り、止まってしまっていた息を漸く再開する。大丈夫だ、と搾り出した声で言うと長い指はワンテンポ置いてから律儀にぐちゅりと動き出した。数度、中の狭い肉壁を押し上げる仕種をした後、前立腺を指の腹で押される。いきなりの快楽に背を反らして嬌声を上げた。甘い痺れにびくびくと体が揺れ、必死に目の前の肩に縋り付く。良い意味でも悪い意味でも、強くも弱くもない刺激を繰り返され、焦れた。早くくれ、と生理的に零れる涙を振り払って言うと中から指を取り払われ、がちゃりとベルトを外す音がした後に両手で腰を持ち上げられる。必死に目の前の首元に抱き着き、さらりと指を通る綺麗な髪を握り締めた。
伸ばされた指先で後孔を広げられ、腰を下ろされると熱いそれが中にずるりと入る。太いそれに悲鳴を漏らすとその場で止められた。困惑してただ目の前の首にしがみつくと、片手で優しく背中を撫でられる。大丈夫だから欲しい、と開きっぱなしの口端から唾液が垂れる自分を無視して要求すると、ずんと一気に腰を下ろされた。喉元でぐぐもって消える強い悲鳴と同時に、腰が激しく揺らされる。ひ、と情けない声が漏れた。強く瞼を閉じる。頭が真っ白になってしまうのではないかというくらいに激しい刺激に、がりと彼の背中に爪を立てた。愛しい愛しい。今彼のものが自分の中に入っているのだ思うと酷く快楽が募った。愛してる、と壊れたように何回も何回も彼の耳元で言うと、彼はただ俺の額に自らの頭を擦り付ける。手が空いていないから代わりにそうしているのだろう。ああ彼も俺を愛してくれている。そう思うと嬉しくて、もっと彼が欲しくなった。律動に合わせて自分も腰を動かす。しかし力の入らない足の力が抜けてがくんと体制が落ちた。そのまま前立腺を強く押され、よりいっそう大きな悲鳴を上げて達してしまう。同時に中で彼の熱が放たれ、吐精の余韻に震える体が余計に震えた。




目が覚めると見覚えのある天井がそこにある。眠い目を擦り、ああと状況を理解して溜息を吐いた。

「……夢精とか何年ぶりだよ」

はああと魂ごと出て行きそうな溜息を吐く。さて彼はいつになったら俺の所へ来てくれるのだろうか。



***



やっちまいましたごめんなさいorz
ガン京好きなんです。リクにない要らん事してごめんなさいorz






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