悪夢との遭遇(選択制)


「…」

「…」

沈黙は直ぐに憤慨に変わる。もるの目の前には可愛らしいピカチュウ、レッドの目の前にはライガが居た。その側には、自分達が居る。また夢であればいいのに…



「…」

「このパターン、前にもあったような。。」

「…ちっ。」

「いたたたっ!なんで抓るのよぉ!」

「夢か確認。」

私で試さないでよぅ!と騒いでいると、自分自身が目を覚まし起き上がる。


『うぅ…なんか窮屈だな…』

「…」

もるの身体はライガの口調で、レッドの身体は無口なまま。いや、表情から察するに喋れないのだろう。わたわたと慌てて、レッドの身体はピカチュウ(レッド)を持ち上げる。

『おい…まじかよ!?』

「まじなのよ!ライガ、私の言ってること、何喋っているかわかる?」

『わかるぜ…俺らは元々繋がっているからな。ピカチュ…じゃなくてレッドはピカピカ言ってるな。』

「…なんだと。」

「ほんとに身体が入れ替わっちゃってるようね。」


信じられないが、こうなってしまっているのは仕方がない。夢でもないし、一体どういうことだろう。

「ちょ、動きにくい。。」

「…ソファで寝たら良かった。」

『んな事より、解決策だバカやろう!』

真剣な顔してちょっとかっこいいもる(ライガ)が他の者達を諭す。確かに今は原因と解決案を考えて行かなければ。明日は今居る街を出る予定だが、移動や途中のバトルができないので先送りになってしまう。というよりは、ずっとこのままなのは相当危ない。


「…」

「ピカチュウ…」

レッドもお手上げ状態だった。もるはライガの膝に乗り、思い当たる事がないか考え直してみる。

最近別の地方からあるポケモンが、カントー地方に悪戯をしにやってきたと言う噂をよく聞く。縁のない話だと思っていたが、そのポケモンの仕業ならこの現象の筋は通る。珍しいポケモンで、とても不吉で不思議な能力を使うらしい。その名もダークライ。悪夢を見せる、住処のある地方でも恐れられている。悪夢に打ち勝つか、魂まで食い尽くされるか。もしダークライが自分達に悪夢を見せているのなら、後者にはなりたくない。

「噂のダークライかもしれないわね…」

「…はぁ。」

『ここは悪夢の中か。じゃぁ、なんとかすりゃ目覚める事ができるってことか?』

「その代わり、目覚める事ができなかったら一生この夢の中で生き続けて…最終的には、ダークライに魂を食べられちゃうのね?」

『そうなるな。迷信でしか聞いた事のない話が現実になったんだ、夢から出る方法ってのはないのか?』


それだけ有名な話。ならばその噂や迷信に沿っていけば悪夢から脱出することができるのでは?ライガの提案により、もる達は脳をフル回転させることになる。部屋にあった最近のポケモン新聞。そこにはダークライについての記事も載っていた。それらしい情報は2つあったが、どちらも実行にはためらいが生まれてしまう。

その方法とは…まずは夜を待ち、月夜に向かってダークライを呼び出す。呼び出すには、電気タイプの王道、雷を使う。太陽や月を嫌う、このダークライの世界は常に曇っていて薄暗い。対になる月が出れば、ダークライの隙をつけるという事だ。そして、降り立ったダークライに鏡を向けると、悪夢は晴れるらしい。闇は光がないと映し出せず、闇は闇を恐怖する…とオカルトコーナーに書いてあったのだ。しかし、ダークライを牽制するために戦力になるポケモンも欲しい。もるかレッドのどちらかがダークライと対峙することになってしまう。他の仲間達を繰り出そうにも、ボールに反応はない。どうやらこちらには連れてこられていないようだ。ピカチュウとライガは人の姿。ライガが鏡を構えることになっているが、全員が無事に応戦できるとは限らない。特に、ダークライと戦う者は一番危険だ。





さぁ、もるはどうする?ダークライと戦うのは…

レッドが申し出る
もるが戦う





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サノ様リクエスト
選択制、ダークライ出演希望
お持ち帰りはご本人様のみで

こういう選択やオリジナル設定は初めてで、プラス文才が無いのであまり期待はしないでください…明日に選択先をリンクします。












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