INFINITY | ナノ


ピーンポーン

『はいはい、どちらさんでしょ〜.........はい』

(エイト急便の横山ともうします〜)
(同じく渋谷です〜)

『何も頼んだ覚えがないんですが』

(名前さんにlavのチョコレートお届けです〜)

『...どうぞ』


律「名前?どないしたん?」

『面倒くさいのが来た』


大阪の大学で音楽講師をしている兄、律希(りつき)が東京の大学に出張でウチに来ています。


ピーンポーン

『はいはい』

「名前ちゃ〜んチョコレートですよ〜」

「エイト急便です〜邪魔するでー」

律「邪魔するなら帰って〜」

「律希!会いたかったで!」

律「ホンマに面倒くさいの来たな」

「相変わらずイケメンやな律希」

律「すばるも居るやんけ!」


兄貴はジャニーズ?ってくらい妹の私から見ても顔は良くて、大学での講義は女の子でいっぱいなんやて。


『何しに来たん?』

「そらお嬢様にチョッコレートを配達に来たんやないか!ほら、チョッコレート。律希元気やったか?」

『...絶対後付けやろこれ』

律「ってお前ら1時やぞ」

「全然スケジュール合わへんから仕事終わりに来たんやんけ」

律「俺明日6時起きやぞ」

「ええからええから、とりあえず座り」

『あんたの家ちゃうわ!』

「カリカリすなよ〜甘いもん食うて落ち着けよ〜」

『ダイエット中じゃアホ!』

「それ以上痩せんでええって。おっちゃんちょっと肉ついてたほうが好きやで」

『仕事じゃ!』

「最近どうなん?」

律「あぁ、結婚しようかと思てんねん』

『えっ!?」

『ホンマに?璃子ちゃんと?』

律「おん」

「お前めでたいな!」

「そら飲まな!名前!酒!」

『...ない』

「お前ん家に酒がないわけないやろ」


律希を挟んで座っていたすばるがキッチンに来て冷蔵庫を開けた。


「あるやんけ!」

『こんな時間に押しかけてくる奴に出すお酒はないんです〜』

「おっちゃんチューしたるから、はい。チュー」

律「すばる!お前何やっとんねん!」


律希が気付いて慌てて寄りすばるの頬をギュッと摘んだ。


「はひほひっふほ(愛のキッスを)」

律「まだ嫁入りまえじゃ。アホんだら」

「妹さんを僕にください!」

律「お前らだけには絶対やらん」

「自分は結婚するくせに〜」

「俺は?」

律「一番無理」

「なんでや!」



こんな調子の会話が5時まで続き、兄貴は一睡もせずに仕事に行きました。残る2人はというと......


「ZZZzzz」


ソファーにふんぞり返って呑気に寝ています。とりあえず候くんのおでこに肉と描いて、すばるの胸にSと描いてやろうと思います。今日リハだから絶対脱ぐもん。暑くなって脱ぐもん。




深夜の宅配便
(よし!出来た)
(写メ写メ写メ〜)
(そーしん!うひひひひ)



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