INFINITY | ナノ



「うえ!?マジで!?」
『ちょっと仁!声デカイって』
「あぁ、悪い」
『外なんだから考えてよ』
「ジャニーさんいいって言ったの?」
『言わんかったら結婚なんてできへんやん』
「へー、やっぱ違うな。名前特別だもんなジャニーさんの」
『特別ちゃうよ』
「特別可愛がってんじゃん。家用意してくれる奴なんて聞いたことないし」
『それはパパがジャニーさんにお願いしてん』


「奥さんの誕生日プレゼント買いに行くから買い物付き合って」と仁から連絡があったのは、家でゆっくり洗濯物を干している時だった。高級ブランド店で奥さんの誕生日プレゼントを物色した後、ちょっとお茶をしようとおしゃれなカフェに入った。コーヒーを注文して、一息ついたところで冒頭の大声に仁の口を手で塞いだ。


「おまたせ」
「お、来た来た。なあ、名前結婚すんだって」
「マジ?おめでとう」
『ありがとう』


智久に連絡をしてみると、たまたま近くで仕事をしていたらしい。「終わったら合流する」と連絡が入ったのは2時間前の話。


「え、お前妊娠とかしてるわけじゃねえよな?」
『おたくと一緒にせんでもらえますか』
「亮ちゃんよく決心したな」
『もう付き合って4年やし、もう付き合ってることも公表してるし、あとは進むだけやからね』
「そうかもしれないけどさ、一応アイドルじゃん?」
『一応やなくてもアイドルです』
「俺もそろそろなんじゃないかなって思ってたよ」
「へー、遂にな」
『うん』
「名前と亮ちゃんがねー」
『うん』
「すぐ離婚とかなったら面白いのに。大騒動じゃね?関ジャニ気まずいみたいな」
『なんなん、アンタ。智久みたいにおめでとうの一言言えへんの?』
「ごめんって。そんなに怒るなよ。おめでとう」
『ありがとう。とりあえず、報告までに』
「亮ちゃんと名前の子なら可愛いだろうな」
「それは俺も思う。100%可愛い」
『妊娠してへんって』
「結婚式は?」
『んー、とりあえずまだ何も決まってへん』
「名前のお父さんとお母さん喜んだでしょ?」
『昨日電話してんけど、大興奮やった。式何着ようとか、どこでやるとか』
「相変わらずだね」
「呼んでね、結婚式」
『ってかさ、そういう単語をポンポン出すのやめてくれへん?ここカフェ』
「ごめんごめん。なあ、」
『ちょっと、何してんの』
「始まった」
「ん?肩抱いてんの」
『アンタ奥さん居るやろ』
「結婚前に1回どう?」
『アホなん?撮られたら困るからやめて』
「2人で買い物してお茶してる時点で撮られるだろ」
『ただお茶してるのと肩抱かれてるのじゃ違う。智久居るし』
「結婚したらW不倫になるじゃん」
『前だからいいってもんじゃないし。まずアンタとは友達以外ありえません』
「んだよ」
『でもさ、独身最後にはっちゃけて遊びには行きたいねんな』
「お、いいじゃん。優呼ぼうよ」
『声かけといて』
「OK」
『仁、』
「ん?」
『結婚っていいもん?』
「あぁ、いいもんなんじゃね?楽しいよ」
『そっか』
「え、もうマリッジブルー?」
『ううん、そういうわけやないねんけど、何か変わるのかなとか、どうなるのかなって不安はちょっとね』
「それはさ、なるようになるんじゃん?やってみないとわかんないし、なったらなったでさ。一応こういう仕事してるから気にしてんだろ?」
『まあ』
「さっき自分で言ってたじゃん。公表してる時点で前に進むしかないんだから、それはファンだってわかってるだろ」
『うん』
「名前は亮ちゃんに肩預けてればいいんだって。何かあったらジャニーさんっていう大っきな壁も後ろにあるんだから、風は防いでくれるだろ」
「亮ちゃんと名前のこと応援してる人だっていっぱい居るんだから」
『うん、』
「俺もその1人じゃん?」
「俺も」
『ありがと』
「よし、じゃあ今度は名前の買い物付き合ってやるよ」
『本当?ソファー見に行きたいねん』
「あ、俺超かっこいい輸入雑貨の店知ってるけど行く?」
『行く』
「俺もソファー欲しいんだよね」


余計な事言う奴だけど、いつも話聞いてくれるのは仁で、欲しい言葉をくれるのも仁と智久だ。この場にいないけど、優もきっと背中を押してくれるだろう。やっぱりみんな私の親友。結婚してもそれは絶対に変わらない。


「ピンクの革とかどう」
『ピンク?センス悪すぎひん?あの部屋に合わんやろ』
「いんじゃん?ピンク」


センスはちょっと違うけど


「結婚してもいつもみたいにまた5人で遊ぼうね」
『当たり前やん』
「拒否られても無理やり連れてくからな」


もっとも信頼できる奴らだってこと。


大親友


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