INFINITY | ナノ



「甲斐くん、」
「ん?」
「話あんねんけど」
「なんだよ、改まって」


仕事が終わった送りの車の中、後部座席で隣に座っていた亮が運転席に座る甲斐くんに話しかけた。


「あんな、俺たち、結婚しようと思うねん」
「…」
「付き合ってもう4年たつし、そろそろケジメつけたいねん」
「メンバーには?」
『この間話した。みんな賛成してくれてん』
「お前錦戸と付き合ってから色々あったろ。結婚ってなったらそれがまたぶり返すかもしれないんだぞ」
『うん、わかってる』
「付き合うのと結婚は違うんだぞ。紙切れ1枚で責任だって重くなる。お前ら人気商売してるんだから、当たりだって変わってくるかもしれない」
『うん』
「うん」
「いろんな批判も食らうぞ」
「うん」
「同じグループでやってんだから、離婚だってできないぞ」
『うん』
「わかった。社長には?」
『まだ。ジャニーさんにアポ取ってほしいんだけど』
「わかった。伝えとく」
『甲斐くん、いっぱい迷惑かけてごめんね』
「いつものことだろ。もう慣れた」


次の日に、ジャニーさんに時間を作ってもらって亮と甲斐くんと一緒に事務所にやってきた。


「話があるんだって?」
「僕たちもう付き合って4年になるんやけど、そろそろ」
「結婚?」
『え、なんで知ってんの?』
「だって話の流れからしてそうでしょ?」
「この間プロポーズしました。結婚させてください」
「メンバーは?」
『おめでとうって言ってくれた』
「甲斐は?」
「本人たちに覚悟があるなら、応援したいと思ってます」
「うん、いいんじゃない?」
『え、そんな軽くていいの?』
「YOUたちが結婚したいって言ったんだよ?」
『いや、ひと悶着あるのかなって』
「ひと悶着やる?」
『大丈夫です』


社長のあっさりした回答に、驚きながらも安堵して、亮と顔を見合わせた。


「式はいつあげるの?」
「まだ何も決まってないねんけど、来年辺りにでも」
「名前のウエディング姿楽しみだね」
「社長、発表はいつにしますか?」
「いつでもいいよ。タイミングいい時に。ああ、名前の映画の撮影が終わってからがいいんじゃない?」
「わかりました、準備します」
「YOUたちご飯食べた?」
『食べてないけど』
「何か食べに行こうよ。お腹すいたよ。何食べたい?」
「なんやろ」
『肉』


なんだか、あっさり結婚が決まりました。


smooth
(おめでとう)
(ジャニーさん、ありがとう)


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